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チバアヒル(令和の馬笑)さん
さて、『万葉集』(巻三 318)の原文では
山部宿祢赤人望不尽山歌一首 并短歌
天地之 分時従 神左備手 高貴寸 駿河有 布士能高嶺乎
天原 振放見者 度日之 陰毛隠比 照月乃 光毛不見 白雲母 伊去波伐加利
時自久曽 雪者落家留 語告 言継将往 不尽能高嶺者
田兒之浦従 打出而見者真白衣 不尽能高嶺尓 雪波零家留
これでは読めませんよね。
和文に直すと
山部宿爾赤人(やまべのすくねあかひと)の不尽山(ふじんのやま)を望(のぞ)める歌一首并せて短歌
天地(あめつち)の 分(わか)れし時ゆ 神(かむ)さびて 高く貴(たふと)き 駿河(するが)なる 布士(ふじ)の高嶺(たかね)を 天(あま)の原 振(ふ)り放(さ)け見れば 渡る日の 影(かげ)も隠(かく)らひ 照る月の 光も見えず 白雲(しらくも)も い行きはばかり 時じくそ 雪は降りける 語り継(つ)ぎ 言ひ継ぎ行かむ 不尽(ふじ)の高嶺(たかね)は
田子の浦ゆ うち出でてみれば 真白にそ 富士の高嶺に 雪は降りける
翻訳すると、
天地のはじめに分かれた時からずっと神々しくも高く貴い駿河の富士の高峰を、天遠く振り仰いで見れば、空を渡る日も富士の影に隠れ、照る月の光もさえぎられて見えず、白雲も行く手を阻まれ、時もなく雪は頂に降り続いている。富士の高嶺をこれから先も語り継ぎ、語り継ぎ行こう。
田子の浦を過ぎ、広い海にこぎ出でて眺めてみると、真白に、富士山の山頂に雪が降っていることよ。
田子の浦の短歌では、たいていの古文の挿絵にはこんな写真↑が載ってます。三保の松原か富士市田子の浦の写真です。
しかし、山部赤人は万葉集の中でも富士市田子の浦でこの歌を詠んだとは一言も言っていないのです。
後世の人が勝手に田子の浦はここしかないから、ここに違いないと決めつけているだけなのです。
江戸時代の国学者山口志道は、山部赤人の詠んだ田子の浦は、千葉県鋸南町にある岩井袋あたりが田子の浦にあたると明言しています。近くに今は廃れ使われない「田子」という地域名があるそうです。
この写真↑がちょうど鋸南町田子の浦あたりです。
少し詳しく解説すると...
(1) 田子とは田仕事をする人、すなわちお百姓さんのことで、馬飼いをする人のことを馬子と呼ぶのと同じであること。
(2) 実は全国に田子という地名は多く、田子に近い浜辺が“田子の浦”なので、田子の浦と言っても富士市の田子の浦には限らないこと。
(3) 山部赤人は、万葉歌人としては有名だが仕事の上では「上総小目」という下級役人であり、万葉集編者の大伴家持が上総国司として上総国(千葉県中部)に赴任したときにお供としてついてくる役どころであり、当時の古代東海道ルートからいっても、鋸南町の田子の浦は行きも帰りも必ず通る道筋に当たる。(この頃は海路が多用されている)
(4) 「田子の浦ゆ」の「ゆ」とは、通過点を示す奈良時代特有の助詞で、つまり田子の浦から視界の開けたところまで出てきて、真白く降り積もった雪をいただいた富士が目の前に現れた、という情景を表すものであること。
(5) 富士市田子の浦あたりは古代東海道の道伝いのなので木々や家々の間から富士が見えるのに対して、鋸南町田子の浦はさえぎるもののない東京湾越しの富士山がどんと見える。この「ゆ」の言葉の意味が一番生きるロケーションであること。
... 趣旨を要約するとそういうことらしいです。
ま、本当のところは、山辺赤人本人に聞かない限りわからないですけどね(^^;
山部赤人が千葉県生まれだとすると見慣れた東京湾越しの富士山を詠んだともいえるし、万葉集には赤人と同郷の防人の和歌も入っているので、その辺もあるのかも知れません。
コメント(全32件)
田子の浦が千葉県だったなんて!でも、人物の背景や町の情景、時代を考えるとなるほど!と思いますよ。
また、今回もアカデミックなことを一つ知りました。
ある意味千葉県OBで一番のビッグネームでは
当時の房総なんて、文明のかけらもない蛮族の国だと思ってたのに・・・
田子の浦というとシラスで有名な田子の浦漁港がある駿河の国だと自分も勝手に解釈していましたよ。
それが千葉県なんですね。歴史的に千葉は頼朝さんがやって来たくらいでしたが、山部赤里さんもいらしたとはちょっと鼻が高いです!
知らないことばかりで勉強になりましたよ♪
全く読めなかった・・・。
今朝は冷えたので富士山がよく見えましたね。
大宮からはこのくらいでした。
それにしても、万葉の世界は奥深い…
〇〇浦は浜辺のことなんでしょうかね?
全国の〇〇浦を調査する旅とか面白そうです(笑)
あの先生に褒めてもらえるような句が詠めたら最高でしょうね!
昔は今みたいに情報過多な時代では無かったので、この短い語句の中に
自然と様々な情景を埋め込むようになったんでしょうか?
この短歌のようなお洒落な句を詠んでみたいものです(^^♪
異世界の呪文のように見えます(ノ∀`)
人工物が無い(*^。^*)
日本なのか?
その昔、漢字&仮名文字だけの「大日本国憲法」を読破したものですが、今ではサッパリな私(^◇^;)
学生時代は古文も得意だったんですが、何故、苦手になってしまったのだろう??
DAXですね~この時期の200kmは寒さで負けそうです。
今週末はいすみ鉄道キハ28-2346定期運行終了で周辺は混雑しそうですね。
山部さんが詠んだ場所はココじゃなくて千葉で詠んだのね♪
綺麗な富士山見える場所が近所にあるならわざわざ駿河の国
まで見に行く必要も無いよね~(爆)
あっ、当時は車や電車も無いから行くのも大変ですかね・・・(汗)
そこへチョコッとダックスもいい感じです。
やっぱり富士は日本一です。
え?田子の浦....富士山の見えるとこ(≡≡;)
日本の心!癒されますな!
親子鷹目標です!
来年、静岡の兄さんは、定年退職するから、御祝いしに行くぞ!ついでに心の洗濯です。
我が家はここのところ親子鷹はしていませんが、親子で静岡の「さわやか」ハンバーグは食べに行ってます。機会があったらゼヒ♪