杉さんのHONDA CB400スーパーフォア ツーリング日記 「美しき夕日の諏訪湖／信州バイク旅 No.6（改訂版）」

雪の平原を過ぎると 下りのヘアピンカーブが連続、得意のリーンアウトで突き進みます。

そして 麓に近づくと、カラマツ林がずっと続いています。

対向車はほとんど無し、もうメルヘン街道を独占状態です。

道路は中速コーナーとヘアピンカーブが交互に現れ、バイクの醍醐味楽しめました。

すると 正面に見えてきたのは蓼科山かな? もうこの辺りは蓼科高原です。

その先は開け ホテルや商店が建ち並んでいる。

ここは温泉とスキーが楽しめる人気のレジャースポット、年間を通して多くの観光客が訪れます。

長い下り坂を走ると、首筋と肩がこるので ひと休みすることに、

そこに温泉の看板がある、体も冷えてきたので、入浴することにしました。

ここは蓼科温泉・共同浴場、何んとも素朴な佇まいです。

手ぬぐいのような暖簾に、「信州の名湯・蓼科温泉」と書いてある。

小ぢんまりした内風呂があるだけのシンプルな造りです。

湯船の底はブルーのタイル張りで、透明感のある湯がドバドバかけ流し、

泉質は硫化水素型、熱めの湯で体の芯までホカホカです。

体が温まったところで先へ進みます。

商店街の通りを走っていると、前方に蓼科湖が見えて来ました。

ところが以前来たときと様子が変わり、湖畔の道路が整備され綺麗になっている。

湖越しには、残雪の蓼科山と 横岳が見えます。

青空にそびえ立つ信州の山々、素晴らしい景色を堪能しました。

湖畔の遊歩道には観光客の家族連れも散策している。

ここで一泊するのかな、サイクリングにボート遊び、そして温泉、思い出の一日になることでしょう。

時刻は午後4時半、では宿へ向け出発、

走り出すと 朱色の山門が見えて来ました。

広い駐車場も設けてあるので 立ち寄ってみます。

ここは聖光寺、案内板によると この寺はトヨタ(自)の発願により建てられたというから驚きです。

どうやら、交通安全を祈祷する道場でもあるらしい。

山門をくぐると参道が続いています。

そこにはたくさんの桜が植えられているが、蕾は固く開花はまだ先のようです。

ご本尊は救苦観音(ぐく かんのん)、観音さんにも色々あるんだね こんなの初めて、

私達の苦しみや悩みの声を感じ取り、救いに現れる観音さんだという。

境内の日本庭園には なぜか阿修羅の像がありました。

古代インドの神話によると、阿修羅は天部の神、

その天部で最高位の神・帝釈天に、娘を奪われてしまったと、

阿修羅は怒り、軍をあげ帝釈天へ戦いを挑みます。

しかし、帝釈天の軍は強く、阿修羅は いつも負けてばかりです。

それでも怒りは収まらず、何度も帝釈天に戦いを挑みます。

これが知れ渡り、阿修羅は天部から追放されてしまったと、

阿修羅は正義の神、帝釈天は像の戦車に乗り 戦争好きな力の神と いわれているとか、

それではエンジンスタート、

メルヘン街道を数キロ走ると、大門街道に合流、

辺りは田畑が広がる農村地帯、前方には茅野の町並みも見られ 眺めのいいところです。

沿道の桜を眺めつつ快走、すると急に渋滞、ここは茅野の市街地、

そして30分後 ようやく渋滞から解放され、甲州街道を一気に走り上諏訪温泉に到着しました。

夕日に染まる諏訪湖、美しい景色にスワンもため息をついているようだ。

その湖畔に 今日と明日 連泊するホテルがあります。

フロントは笑顔の素敵なお嬢さん、ホテルについて丁寧に説明してくれます。

部屋は清潔感のあるシングルルーム、広くはないがこれで十分です。

大型テレビにWi-fiも繋がり良好、明日からの立ち寄りスポットの情報収集に 便利です。

大浴場は上諏訪温泉が源泉掛け流し、溢れる天然温泉が楽しめました。

さて 明日は雨の予報、

そんな日に走るのは視界も悪いし辛いだけ、

そこで ツーリングは中止して上諏訪温泉を散策します。

つづく