ハリーさんのYAMAHA セロー225W ツーリング日記 「225W：セロー2台は山に解き放たれた（尾道市）」

アキジさんの225WEの山デビューである。珍しい赤おんぶセローにTTR250の黒ライトカウルがきまっている。フラット型のテールランプカスタムを真似してみたい。

岩壁を下るカモシカが絵になっている。下りやすくするために数か月前に1人で草刈りにきていた私の苦労が報われる瞬間でもある。

カモシカの豪快なヒルクライムが炸裂する。でもセローの真価が発揮される走り方ではないことを後から2人で復習確認しておいた。

すり鉢状の谷底で225WEがオーバーフローしてバッテリーも上がってしまった。アキジさんが修理する間、私はトランポまで牽引ロープを取りに行ってからエスケープルート探索に出かけた。

セローを降りて藪こぎ徒歩探索でなんとか平地まで抜けた。しかしショートカットを探しながら戻る途中で道に迷ってしまった。険しい尾根越えを繰り返し、沢を往復するうちに時間と体力を大きく使ってしまったのが痛い。

牽引しながらシングルトラックを進む途中、ヘロヘロ状態の私がバランスを崩して転倒するとロープに引かれて2台とも谷側に落ちかけた。ここからのリカバリーを終えたところで重大な決断をした。

セロー2台をここに置いて帰ることにする。夕闇が迫っているのでライダー2人だけでも山を下ることが肝要だろう。2台のキーを抜いて帰り支度をしてから平地へ向けて歩き始めた。

乗り合わせのトランポ車中でセロー救出作戦を練りながら夜の帰路を走った。盛大にやらかした2人ではあるけれども妙な達成感もあったと言えばセローに悪いな。

山に解き放たれたセロー2台の現在位置は私とアキジさんが救出に行くまで秘密にしておく。