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TT-Rさん

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グロム フロントフォークオイル交換

走行距離
6060km

寒くて、バイクにあまり乗らない冬の間に手間のかかる整備を集中的にやることにした。
グロムのフロントフォークのオイル交換である。
まだ6000km程度だから、オイルはあまり汚れてはいないと思うが、オイルが汚れきってしまう前に交換する方がよい。汚れきってしまったあとはOHしないとパーツがきれいにならないし、フォークオイルの性能もかなり劣化しているからだ。
グロムのフロントフォークオイル交換はネット上にも良く載せられているが、重大なことが記載されていない場合も多いので、アップすることにした。
フロント部分をロープで釣って作業している風景もあるが、作業性から考えてちゃんと整備スタンドをかけて、クランクケース前部にジャッキをかけて固定した方がいい。

ジャッキアップする前に大物ボルト類は緩めておこう。
トルクのかかっているフロントアクスルナットやフォークを止めているステアリングステムのヘキサゴンボルト、そして忘れがちなのが、フロントフォークトップボルトを緩めておくことだ。
特に倒立フォークを採用しているグロムのトップボルトは36mmという超大径である。
普通、12.7インチのボックスレンチは32mmが最大なので、大抵の工具箱には入っていない。巨大モンキレンチなどで代用してもいいが、とにかくまずは36mmレンチを準備することだ。
サービスマニュアルをよく見ると、ボルト上の樹脂キャップを外すと、ボルト中央部にはヘキサゴンの穴が開いているから、ここにヘキサゴンレンチを突っ込んで回せるかもしれない。今回は36mmボックスレンチで緩めたけどね。
フォークを締め付けているヘキサゴンボルトも結構なトルクがかかっている。安いL型の6角レンチではなく、本格的なヘキサゴンレンチを使った方が効率が良い。

ところで私は倒立フォークは嫌いだ。理由は整備性が悪いからだ。
倒立フォークの利点は高い剛性にあると思う。高度なサスが必要なオフロードモデルやオンロードモデルでも負荷の大きいリッターバイクなら、倒立フォークの採用もありだと思うが、グロムのような軽量モデルに倒立フォークを採用するのは見てくれ重視の格好だけだから止めて欲しいと思う。前々から好きではなかったが、今回の作業を通じて特にそう感じた。
さて、フロントタイヤ関係パーツを外したら、フォークを抜くが、フォークの金色アルマイト加工部分はとても柔らかい。荒っぽく扱うと傷だらけになるので、丁寧に気を使いながら下側に引き抜くこと。
フォーク単体にしたら、緩めておいたトップボルトを外すが、スプリングの負荷はかかっていないので、手でどんどん緩めて良い。トップボルトを外しても、正立フォークのようにボルトは外れない。インナーシャフトがボルトに付いたままだ。
サービスマニュアルを見ると、シャフトにウエスを当てて、プライヤーで回り止めをして、ボルトを緩めると書いてあるが、私の経験からして、この細いシャフトを傷だらけにしない限り、ゆるみそうにない(しかもボルトにはロック剤が塗ってあるからなおさらだ)。
作業性は落ちるが、シャフトにボルトを着けたまま、作業をする。ボルトを着けたまま、適当な容器にオイルを排出しよう。この時、あまりオイルが出て来ないので、フォークを伸縮させながら、じっくりとオイルを抜く、そのあとも、丸一日ぐらいは逆さまの状態にして、きっちり抜いた方がいいと思う。

画像のように、逆さまにしたフォークの先端(この場合は一番下)にはボルトが付いたままで作業をした。
24時間以上逆さにしておくと、ほとんどのオイルが排出されたようで、新しいオイルの注入量はマニュアル通りで良かった。
ネット上には交換量の記載が色々あるが、サービスマニュアルに記載されている数値は以下のようである。
交換量221ccプラスマイナス1.5cc
油面のレベルは75mmである。
もっとも私のマニュアルは英文マニュアルなのだが・・・・

今回はホンダの純正ではなく、もう少し上等のフォークオイルを選んだ。ハイパープロの10番である。500ccボトルだが、1L用に換算すると3240円なので、安いオイルではない。これに10%のスーパーゾイルを添加する。
なるべく上等のオイルを入れて、次回のメンテナンスの時期を遅くしたい。特にグロムは作業性が悪かったので、そう思う。
さて、次は新しいオイルをフォークに注ぐのだが、注ぐのも面倒であれば、油面測定も面倒であった。恨むぞ倒立フォーク(>_

画像は6000km程度走行の純正フォークオイルだ。抜く際はほとんど汚れていないように見えるくらいにきれいな赤色だった。
さて、オイルを注入する作業だが、正立フォークのように、どっと入れてはならない。
オイルの抜けが悪いように入りも悪い。
3回程度に分けて、ゆっくりゆっくり注ぐのが良い。正立フォークのように入れると間違いなくこぼしてしまって、折角メスシリンダで正確に計った量が台無しになる。トップまでオイルを注いだら、ゆっくりフォークを伸縮させるとゆっくりとオイルが落ちていくので、気長に作業しよう。
規定量入れたら、ボルトを仮止めして、しっかり伸縮させて、1時間程度ほったらかしにして、気泡を抜き、油面を安定させてから、油面測定に移る。
油面測定でまたトラブル。
シャフトが付いているグロムの倒立サスは油面測定装置がシャフトに邪魔されて入っていかない。こんちくしょうと思いながら、ストローを利用してSST(特殊工具)を作る。
まあ、何のことはない。ストローの75mmの所に印を付け、ストローに長いチューブを着けただけのものだ。75mmまでストローを下げたら、チューブを吸う。油面が低ければオイルはあがらなし、高ければ、高い分だけストローに吸われるというわけだ。ちゃんと抜く作業をしていれば、ここでの作業は簡単だ。221cc注入で油面はほぼ75mmだった。
ストローに着けたチューブを長くしておけば、オイルを飲み込むなどという馬鹿な事態にはならない。

今回作業をして、以前乗っていたXR100モタードと比較して、整備性が悪いことを痛感した。
近年、タイ製ホンダのバイクを3台買った。
最初はCBR150Rである。次がグロム。そしてCBR250R(MC41)も買った。
どのタイ製ホンダにも言えることは、整備性が悪いということだ。
かつてのホンダは整備性を優先して設計をするような会社だった。
今はどうも違うようだ。カワサキのバイクも決して整備性がいいとは言えなかったが、購入したNinja250SLとCBR250Rを比較すると同じシングルエンジンなのに、間違いなくCBの方が整備性に劣る。
最近の四輪車はプラグレンチさえ付いていないが、インジェクションになったエンジンは確かにプラグ点検を不要にしたのは事実だ。
しかし、趣味性の強いバイクで4輪車のような設計は止めて欲しいと思う。
かつてのホンダのように整備性を良く考えたデザインや設計をして欲しいと強く願う。
グロムは最近の四輪車のように車載工具が付いてない。「グロムは車と同じように、メンテナンスフリーで乗っておくれ。整備は修理工場でしてね」というホンダの意思表示か? それではバイク好きは育たない。
タイで作っているにしては高過ぎる価格設定といい、ホンダは若者をグロムに乗せてバイク好きを育てようという気があるのかと思ってしまう。
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