dトラッカー125のサスペンション。リアはオフモデルのKLXと共通だが、フロント倒立サスはオンロード向けのため、ストロークは短く、沈み込みも柔らかい。この仕様が、ロードでは挙動変化が少なく、繊細かつ自在なコーナーリングに大いに貢献してるのだが、ダートではギャップを拾ってフルボトムしやすい。
ストロークは他モデルのサスを移植するしか変えられないが、それ以外で底づき症状を改善するには、まずプリロードを硬くして、エアサスでの微調整になる。
プリロード調整
dトラはシリンダーユニット式でバネは左側にだけに入っている。プリロードは、ピストンロッドナットにトッププラグを締め込む量で調整出来る。
プラグのねじしろは12mm。全て締め込むのが最弱。1/3位はねじ込む必要があるだろうから、調整幅は約8mm。あまり硬くすると路面追従性やコーナーリングに影響大きそうなので、4mm程上げてみた。
トッププラグが上がった分空気の量が増えるので、その分オイルを増量する必要がある。インナーチューブ径が33mmなので、そこから大雑把に計算すると、
(33/2)の二乗*π*4mm/1000=3.42ml
となるので、約4ml継ぎ足し。前回エアサス調整で3ml入れているので、合計7mlの増量となる。
エアサス調整
エアサスは初期動作が柔らかく、フルボトムに近づく程強く反発すると言う理想的な挙動を得られる。オイル量を増やすと、エアー量が減るので、少ないストロークで強く反発するするようになる。
右側フォークのシリンダーユニットはダンパーのみなので、プリロードは変えられないが、オイル料によるエアサス調整は可能だ。
左はオイル量を容量で見るが、右はオイルレベルでの調整になる。標準は29mm この油面を5mm上げ、24としてみた。
本来なら一つ一つ調整すべきなのだが、時間もないので、左のプリロードと油量、右の油面3つを同時に変えてしまった。
試走
オフでは明らかに腰が強くなり、底づきが減った。しかしロードでは直進性が強まり、ステアリングの切れ込みがし辛くなった。オフとオンのバランスを考えると、この辺が限界かもしれない。あるいは、プリロードを最弱に戻してもう少しエアサス調整する方法もあるかも知れないが、時間もないのでこの辺で暫くは様子を見よう。
コメント(全3件)
フロントフォークの上側ボルトの締付けトルクを規定より若干弱めることで、コーナーリング時のキャスター立て気味になるかも知れません。流石にフロントフォークの移植までは考えてませんよ。極力元々付いてる部品の範囲で遊んでみたいと思います。バランスが破綻するのが怖いので、調整もあんまり大きくはいじってないです。詰まったらまた基準値に戻します。一番簡単なのがプリロード変更だとおもいます。ロードタイヤのホイールに交換する時は元に戻すかも知れません。
私はDRCのハードスプリングを組んだのですが、ノーマル粘度だとバンバン跳ねまくりでした。(汗)
そこで粘度を#20にしたところ、大分落ち着いてサスが馴れるといい感じになりました。
もしノーマルのまま固くするのであれば、OILではなくてワッシャーを重ねて入れる方法もありますが。
klxはバネの交換やワッシャーでノーマルバネを押す方法もあると思いますが、dトラはアウターチューブ一体型のカートリッジ式のためそういう事が出来ません。標準オイルはklxと同じSHOWA SS-8みたいですね。