シェアラーさんのバイクショップの整備・カスタム作業録日記 「CBX550エンジンかからなくなった」

CBX550のエンジンがかからなくなったと依頼を受けました。

点検したところプラグに火花は飛んでいるよう、圧縮も一応は問題なし、エンジンはかかっていたとのことなのでキャブレターも大丈夫そうだし、ガソリンを抜いてみても水が混ざっている様子もなし。ガス欠しているわけでもないのにかからない。

見た目新しそうだけど、点火系にSP2パワーコイルキットが組まれているのが若干不安なのでまずはそこから確認してみることに。するとプラグコードの付け根あたりからすぐ横のネジにリークしている箇所を発見。絶縁のゴムキャップがあっても、コイルから金具が突き出す構造とネジが近すぎるせいかリークしているもよう。熱収縮チューブを使い二重に絶縁してみることにしました。

4本全部に絶縁を施し、プラグコードの導通を確認しいざ始動・・・しない。

リークはしていない。もう一度火花をチェック・・1番が飛ばない、2、3、4番飛ぶ、1番チェック、導通、プラグ問題なし。組み直したら火花飛ぶようになったが今度は3、4番が飛ばなくなった。これはもしや・・・イグナイターの可能性が出てきましたが、安易に交換する前にコイル、配線、接触不良、センサー、電気は全て来ているか等々点検し直します。結果ほぼ間違いなくイグナイターのようです。最初に問題なく火花が飛んでいた為騙されました。

部品を探すもさすがCBX、550の中古品でも実動確認の純正部品は高いです。しかしSP2を新品で買うと8万くらいはするし、下手に安いのを買うと失敗するので純正の実動確認イグナイターとイグニッションコイルを購入。交換した結果すぐにエンジンがかかりました。社外品は新しく見えても注意が必要かもしれません。