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バズさん
2017/04/29 12:38
TIGRAのエンジンパーツはなかなかないので、またまた追加工で対処した。
元々圧縮比11:1 と高い圧縮比のTIGRAだが、ハイカムを入れたらパンチが無くなってしまった。おそらくバルブが開いている期間が長くなった為、有効圧縮比が下がったのだろう。
そこでハイカムにはハイコンプピストンといういことで、ノーマルピストンを入手しKOSO製シグナス用ノーマルボアサイズのハイコンプピストンと比較し検討した。
◆KOSO のピストン自身の評価
PGO純正品に比べても非常に良く出来ていてとても良いものであると思った。
ピストンピンボス穴のOIL溜まりや、ピストンスカートへのOIL穴等、PGOノーマルピストンにはない加工が施されていた。材質もサクサク切削加工できる高強度のジュラルミンの様だ。後でわかったのだが、ピストンピンオフセットはTIGRAと逆だった。
●ボア径系統を確認
通常空冷エンジン用のピストンは水冷エンジンよりもピストンが高温になるため熱膨張を考慮してクリアランス多めとされる。しかしさほど大きな違いはない様だった。さらにピストントップランドの径が小さめになるので首振り大き目になりそうという懸念。
●高さ方向の確認
ピストンピンを起点に比較をすると、KOSO 鍛造ピストンは 1mm 程ピストンピン上が長いので加工の必要あり。トップランドを1mm削るのはリスクく ベースガスケット1mm追加は
タイミングチェーンの問題があるので 折中案として ピストンを0.5mm 削って ベースガスケットを0.5mm厚くする事とした。
●バルブリセス位置確認
INT はほぼ一緒 EXT はTIGRA のほうが中心寄りなので追加工が必要
但し ピストントップを0.5mm カットするので INT 側も加工が必要
●圧縮比検討
圧縮比は 12:1ぐらいを想定したが、上記加工を施してもやや高くなりすぎることが懸念された。マツダデミオの高圧縮エンジンのテクニカルレポートに合ったノッキング回避のピストン形状の情報を参考にプラグが位置するピストン真ん中に丸いくぼみを加工することにした。
そのほか ピストンピン径などは問題なしだった。
加工の方向性が決定したので追加工用の治具を作成し、旋盤とフライス盤で加工をした。
加工後ピストンに粘土を貼り付け仮組してバルブの干渉具合を確認して本組した。
圧縮圧力は 13.5kg/cm2 となった
エンジンをばらしたついでに 鋳肌を取る程度にフラップホイールでポートとインテークマニホールドをポート研磨を行いトリポリとフェルトバフで磨いた。
慣らし運転を終えて 試運転をすると ハイカム投入前の元気の良い感じに戻った。
馬力向上というよりは ファインチューニングに相当すると思う。
空燃比計で見ると なんとなく ハイコンプピストン投入前と比べて空燃比は 0.5程薄くなったような感じだ。
ピストンスラップ音はやや気になるがさほどひどくはない。
ウェイトローラーの設定で 9000rpm 辺りに抑えているが、も少し回す様にしても良いかもしれない。KOSO の シグナス用の強化バルブスプリングを入れようと思う。
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