きたきつねさんのHONDA ダックス125 ツーリング日記 「恐怖!!廃墟の夜」

こないだね、きたきつねがあたしのでこたん、カスタムできたっつって、話してたから。

あたし、ソッコーぶん盗って、キャンプに行ってみたのよ。お店退けてからだけど。

ゆうがた出発ね。

ううーーん、でこたん、なんかイイ感じにできてるゥーー!!

お荷物いーーっぱい乗っけてても、ぜんぜんこあくないのヨ。これはタノモシス!!

んじゃね。しっっぱーーつ!!

ゆーがたの峠道。

ロゼ色のたそがれ。すてきーーっ!!とってもウツクシス!!

だめだめ、これに見とれてちゃ。お山につくときは真っ暗になっちゃう。

わかるかにゃあ。。フラッシュつけるとね、でこたんのあちこちが、ぴかーーって輝くの。

ちっこいでこたん、夜に走ると後ろの車に気付かれないで、轢かれちゃって、伸しイカみたくぺったんこにされちゃう。

そんなバッドエンド、ヤだからさ。反射テープを貼ってデコったのよ。ギンギラギンにさりげないカスタムね。

お山のてっぺんまで、やって来ましたぁぁ!

ふいーーっ。かなり急なとうげ道だったから、でこたんのパワーだと、登んないのよねー。

でも、しかたナス。こんだけ大きなつづらを乗っけて走ってるんだから。

それにね。くにゃっと曲がったヘアピンのコーナーだって、ぐぐっと寝せてもぜんぜん安定してるし。このカスタム、よくできてるわぁ。

ど・こ・に・テント、張ろーーかな?

そーね。このあたり、夜風が強い場所だから、大きな建物がある近くがいいわねぇ。風よけになるから。

うってつけに、ここ、もう何十年も使われていない廃墟があるの。いまは物置代わりになってるっぽい。

この横なら、安心して泊まれそう。ここ。きーーめた!

もうとっくに真っ暗いけど、テントたてて。

ベンチに座って夕涼み。ああーーっ。風がとってもさわやかぁ。

それにね。見て見て!この夜景ィ。とーーーっっっても素敵ィ。

冷やしたワインを、ボトルに入れてきたから、くぴくぴ飲んで夜景を楽しむのよ。

やっだーーー。あたしったら、セレブくさい!!

あらぁ?振り返ったら、後ろの山のてっぺんに、まん丸お月さん、出てきたわ。

ええっっ!!よくみたら、なにか怒ってらっさる表情??

ひこーき雲がお月さんに照らされて、ぐーぜんできちゃったやつだけど。

このあたりから、なんかヤバいのが、はじまっちゃったのよほほほほ。。。

最初のは、テントからちょっと離れた草むらの上。

ほのかな、青白いひかりが、ぽわーーって。ふわふわーーって飛び回ってるのが、みえた。

ええーー?この季節に、ほたるなんて、いないはずでしょ??なによーー。やだわーー。。

そんでね、もうちょっとたってから。

あたしが腰かけてたベンチの足もと、すぐ下でね。

突然。バサバサーー、ガサガサーーって、草むらがハデにザワついたの。

きゃあぁーー!!ナニナニー?どちら様ぁ?やだぁ、おどかさないでよ!!

あたし、すっかりこあくなっちゃって。はやばやテントに入ったの。

で。

明かりつけてね、スマホぷちぷちいじってたのね。

そしたら、9時頃?あたしのテントをサワサワ撫でる音が聞こえてきたぁぁ!!それも、あっち、こっち。カサカサーー、シャワシャワーー。。って。アレ、ゼッタイ風の音なんかじゃない。

やだ、もーー。つぎつぎ、いろんなのが出てくるじゃない。

でね、そっからすぐね。

テントの横の廃墟の中から。

ガッシャーーン、ダン、ダン、バタンッ!!ガタンガタン!!

やだやだ!お化けが運動会、始めた???スッゴいハデな音が聞こえたの!!

テントから出てみてね。そおっと窓から中をのぞき込んでみたんだけど。

やっぱり、真っ暗なままで、人の気配とかはなかったの。。

この音、1時間くらい後にも聞こえてきた。不気味すぎるぅ。。。

こうなったら、スマホでアニソン聞きながら、寝落ちするまでふて寝。お化けなんか、知ったこっちゃないわ。おやすいーー。。

おしまい。。

みんなも、くれぐれも、ヘンな夜遊び、しちゃダメよ。お化け、出てくるからね。