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きたきつねさん

ステータス

日記投稿件数
455件
インプレ投稿件数
20件
Myバイク登録台数
13台
ウェビ友
70人

鬱金香を、ごぞんじかの

車種名
SUZUKI Vストローム1050XT
Myバイク
百式
走行距離
142km

ほっほっほ。きつね爺じゃよ、みなのもん、おひさしゅう。

春の風にさそわれてな。越中のくにまで鬱金香の花を見に行ってきたんじゃ。

おやあ?鬱金香をごぞんじない、とな?そもそも、なんと読むか、じゃと。

うっこんこう、と読むんじゃ。

 

 

まーだ、ちょっぴり風がつめたいからのう。

黄馬のはんどるに、ぐりっぷひいたあ、なる魔法の布きれを巻いたんじゃよ。

これがな、なーかなか、あったかいんじゃ。まるでな、焼き芋を持っているかのようにな、手のひらがほっこほこに温まるんじゃ。こりゃあ、ええわい。

でな、高田のくにを出てな、海の方へ走っていったよ。

きれいな海に、出てみたぞ。

浦島太郎みたいに、子供らにいじめられている亀など、おらんじゃろか。

んんん?亀はおらんが、なにかのまじないがあるな。

木で三角をつくって、真ん中に笹をたてて。そのまわりに、、、小枝がびっしりとなあ。

わしには分らんが、たぶん浜の安全祈願のたぐいじゃろう。

このあたりの村人は、信心深いからなあ。

くらーいとんねるを、いくつかくぐってな。越後と越中にまたがる地、親知不ヘやってきたぞ。

みなも知っておろう。おとなになると生えてくる奥歯。

あれが出てくるときゃ、歯茎がいたくてなあ・・・

おや、ちごた、天下の険で知られる親不知じゃな。親子でここを渡っていこうとするとな、どっちかが落っこちてな、死に目に会えん、という曰わく付きの難所なんじゃよ。

それが、いまじゃの、こんなに走りよい道になっておった。

これならわしも、お馬も、海へ落っこちることはなさそうじゃ。

峠をいくつも越えて、ひろびろとした越中の田んぼに出てきたな。

その田んぼのなかに、ぽっ、ときいろく輝くところが見えてきたのじゃ。

ほっほっほ。これぞ、鬱金香。

なんじゃ、まだわからんか。

いまではちゅうりっぷ、と呼ばれているようじゃが、わしの時代にゃ鬱金香、と呼ばれていたのじゃ。

うんこ・・おっとっと、また間違えたわい、うこんの香りに似た花ということでそんな小難しい名前が付いたらしいの。

わしのお馬と、おんなじ色じゃな。

はたけの中まで見に行ってきたんじゃが、それはもう錦の反物を敷き詰めたかのような美しさ。まるでおとぎ話の世界のようじゃった。

ほんに目の正月。眼福、眼福。

でな、お昼をしらせる音が響いてきたでな。長いすに腰かけて、わし手作りのおにぎりをぱくついておった。

となりに、親子じゃろうか、お母さんと娘さんがすわってお茶休みをしていたんじゃ。

「お前さんがた、どこからきたんか」と聞いてみたらな。

「あ、あのわたし、にほんごがわかりません。」と、娘さんがていねいな日本語で答えたのじゃ。顔がその辺のお嬢さんみたいじゃったから、判らんかったなあ。

「ほっほっほ。おじょうさんはにほんごが、じょーずじゃよ」と笑って教えてあげた。

身振り手振りでお話ししたらな、「しんがぽー」という南国からきた異人さんらしい。そりゃあ、さぞ寒かったじゃろう、越中は。

お馬に腹一杯、油を飲ませて、また越後のくにへと戻るじかん。

帰りは海辺でひすい探しをやってみたのじゃ。

大きな石を見つけて、御殿でもたてたいところじゃが。どりゃどりゃ。

・・・なかなか、見つかるもんでもないのう。まわりのじいさま達も、からっきしのようじゃ。

次のひすい探しは、糸魚川のまちで。

看板に「ひすい食彩館」と書かれてあったが、ひすいなど置いてなくて、野菜ばっかりじゃ。

ここでいのしし肉を使った干し肉、腸詰めを買ってみたよ。この辺の山で取れたものだと書いておった。

なかなか、うまそうじゃわい。

おしまいに寄ったのは、筒石駅というところ。

この駅の、どこが珍しいというんじゃ。中へ入ってみた。

おやおや。

くらいながーい洞窟を、地の底に向ってどんどんと降りていく。「おむすびころりん」のお話しを思い出したよ。なら、この先はねずみたちの住まうところかいな。

 

なんともまっくらなところじゃ。そこを、まっ赤に目を光らせた、見上げるような大鬼が、ものすごい早さで通りすぎていったぞ。ここは鬼のせかいじゃったんじゃな、くわばら、くわばら。

黄色のお馬と一緒に、いろんなところを観てこれたわい。よき、春のいちにち。

じゃあな、みなの衆。いきがぽーんとさけた。

コメント(全20件)

Maxさん
こんばんは
ステキな旅、砺波まで足を伸ばしたのかと思いきや、県境あたりにもあるのですね。
鱈汁が食べたくなりましたし、それより旬のホタルイカ収穫はどうなのか心配です。震災後はどうなるのかな。
うんこの匂いいで吹き出してしまいました。テレビモニターに落花生がたくさん張り付いてしまいました。きたきつねさんの日記読む時は、食べながらはやめようと、心に誓った。
では、また
  • (1)
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きたきつねさん
お返事が遅くなって、ごめんなあ。まっくすどん。
丘のてっぺんで酒をたらふく飲んでたらな、目が覚めたのは3日もたっておったのじゃ。寝たままの3日間、熊にかじられんで、良かったわい。
そうだな、鬱金香の本場といえば、やっぱり砺波じゃろうなあ。でもな、最初っからそれが見たくて走り出したわけじゃ、なかったのじゃ。とちゅうのお店ですぐ近くに鬱金香が咲いておる、ときいてな。それで黄馬をはしらせたんじゃなあ。でな、それが見ごろとあって、みなの衆に教えてあげたくってな。
タラ汁も朝日あたりの名物じゃあ。わしもたまに、食うてきておるが、コクがあってうまいのう。体があったまるよ。
ほっほっほ。。。。。鬱金香のはなしでうけるとはなあ。わしのお話は、牛乳飲みながら、とか、熱いうどんをすすりながら、とかのときはやめたほうがええ。ほっほっほ。
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チバアヒル(令和の馬笑)さん
鬱金香...あさひ舟川「春の四重奏」のスポットですね。(^^)
去年の4月2日にカブで奥のカブ道ツーリングで立ち寄りました♪
砺波平野に比べると知名度は低いですが、朝日町と入善町はチューリップで町おこししていて、朝日町の「春の四重奏」に対して入善町にも「にゅうぜんフラワーロード」といわれる良いスポットがあります。 1713994872430M.jpg
  • (1)
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きたきつねさん
こないだ書いておった、京の都への旅はよかったのう、ちばあひるどん。わしも京の都へ行ってみたくなってしまうのじゃ。
あさひ舟川を知っておったとはな。おそれ入り谷の鬼子母神。なーーんでも知っておるのう。
そうなんじゃよ、せっかく天気が良かったのに、もろこしの国からとんできた黄砂とかでな、せっかくの黒部がまるっきりかすんで見えんかったのじゃ。
で。なんと。にゅうりんがどうとか。。ああ、また聞きまちがえたかや、どうもこの頃、耳がとおくってなあ。
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ブリ太郎さん
きたきつねさん おはようございます
いのししですか、おいしそうですね!
ちょっと食べてみたい鴨
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きたきつねさん
はいはい、ぶりどん、いつもありがとうなあ。
いのししは糸魚川で増えておってのう。それを猟師さんが退治したのを腸詰に作って売っておった。
変にやわらかくて、異人さんの「ぶらぶら」そっくりじゃ。でな、なかの肉はかたくてな、なかなか飲み込めん。あれは、お勧めできんなあ。
  • (1)
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さすらいのライダーさん
おはようございます!

チューリップの日本での呼び名が「鬱金香」なんですねw
きつね爺の博学にはいつも関心しきりです(*^▽^*)
北海道の鬱金香のベストシーズンまであと1ヶ月!芝桜の季節とオーバーラップするので、今年も家族で見に行って来る予定です(オホーツク花回廊)。
先週は、北海道に上陸した桜前線の偵察に行ってきたのですが、五稜郭公園は「今日ようやく咲きました」ってな感じで、拍子抜けでした(昨年は23日に訪れて超満開!でした)…
しかし、桜前線の北海道上陸地(松前)に部署移動したところ、こちらはそこそこで、大満足でしたけどw

今では快適ロードとなった「親不知」。多くの橋脚とワインディングが並ぶ様子は、過去の「交通の難所」を彷彿とさせる景色ですね。 1714004565784M.jpg
  • (2)
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きたきつねさん
ようやく北の地にも春が来ましたなあ。さすらいどん。そちらも、もう少しすれば鬱金香が咲くのではないかい。
ほれ、もう犬もしゃもじも、、ちごた。猫もしゃくしも遊びに出かける黄金週間、これはお出かけのいい機会じゃ。いつも疲れとるんじゃろう?子供さんを連れて、ゆっくり楽しんでおいでな。
五稜郭公園のさくら、きれいじゃのう。これは天女が舞い降りてきそうな風景じゃ。そうそう、いまその場所は、眼鏡をかけた少年探偵のえいがで話題になっておるな。ええところじゃ。
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NINJA BAKAさん
鬱金香なんて名前、初めて知りましたよ。チューリップだったとはねぇ。驚き以外の何者でもありません。
親不知、その名の由来が示すほど険しい場所だったんですねぇ。
  • (1)
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きたきつねさん
いつもお馬の世話に精がでますな。にんじゃどん。いつもていねいにお世話をしているから、毛並み良く元気はつらつなお馬さんじゃ。わしの黄馬は、黄砂かぶって埃っぽくなっておってなあ。ちょっとお世話が足りておらん。
鬱金香、あの花がやまとの国へきた頃は、そう呼ばれておったのじゃ。それが、いつのまにか、ちゅうりっぷというバタくさい名前に変わってしまってのう。でも、まあ、ちゅうりっぷのほうが、子どもが呼びやすいから、ええか。
しくらめんなどはな、もっとひどい。むかしは「豚の饅頭」などと呼ばれていてな。いまそれを言ったら、みなはぶたまんとかんちがいするじゃろ?うまそうに思ってしまうじゃろう。でも、きれいなお花なんじゃなあ。
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むすくさん
こんにちはー

鬱金香だなんて楽しい名前ですね!
子どもに教えたら喜びそうだなーw

昔話風の語り口といい、広範な動植物の知識といい、
溢れ出す教養が眩しいです☺️
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きたきつねさん
ほっほっほ。むすくどん、おまえさんのお話も、いつも茶をすすりながら読ませてもらっとるよ。ほれ、お団子の話とか。わしもなあ、甘いもんには目がないからの。よだれがでそうじゃよ。
鬱金香、これじゃむずかしくて、漢字で書けないわな。
でな、ここの部屋はな、きたきつねから始まって、冒険好きなきつね隊長、助平話ばっかりするきつ姉ェ、そんで与太話ばっかりのわし、へんてこなきつね達がつぎつぎに出てくるからな。びっくりせんようにな。
流れ出す教養。ほっほっほ。ほめすぎじゃあ。いまじゃ記憶が流れだすばっかりでな。きのう食った飯を思い出せんほどもーろくしておるよ。
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Refさん
こんばんわ。
見事な花きの露地栽培ですね!!
富山や新潟は広大な平野があり、大規模な耕作なので見ごたえが有ります。
神奈川では、露地は殆ど見ません。栽培していても小規模なハウス栽培なので、誰も気づかないケースが大半ですね!! 小田原も、広い平野は工業団地等を誘致し、雇用と税収アップを狙う政策だし、農業は山の傾斜地で細々です。
花きの大規模栽培の可能な富山や新潟には頑張って継続していって欲しいものです。
  • (1)
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きたきつねさん
この頃はお馬さんで走りに行ってるかい、れふどん。
お花畑、わしももう少したつとハスの花が咲く楽園へ行くんじゃろうが、その前にいろんな花を見ておきたくてなあ。この季節は、居てもたってもおられん。旅のそぞろ神に憑かれて、漂泊の旅に出たいばっかりじゃ。
温室でつくる花は、もったいないな。せっかくつくっても、だれの目にもつかん。それに、花が開いてきれいになる前に、切り取られて売られるからなあ。花だって切なかろう。
ちゅうりっぷはお天道さまの下で、光をあびて思いっきり花が開く。じゃから、錦衣みたいにまばゆく輝いて、人の目を楽しませておる。よき眺めじゃったあ。
でな、ちゅうりっぷのばあいは球を取って売られるのじゃな。わしゃあ、へそのしたの球を取られたら、たまらんなあ。たまだけになあ。
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GFさん
チューリップなんだ。
うんこの香りのする花って(笑)
  • (1)
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きたきつねさん
ほっほっほ。じいえふどん。鉄馬のお世話が、進んでおるようじゃな。なにより、なにより。
そうじゃ、鬱金香な。くれぐれもうんこっこう、と間違えておぼえんようにな。
ちゅうりっぷのにおいを知っておるかな。しょうしょう粉っぽいかんじで、すこし酸っぱいにおいなんじゃ。正直、あんまりよい香りでもないかな。
ところがじゃ。なかにはみかんのようなにおいのする花もある。それは橙色の花が、たいていそういう感じでな。不思議なもんで、色と、においの両方がみかんっぽい。今度、橙のちゅうりっぷを見かけたら、嗅いでごらん。
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朝4時のコメンテーター菜園  ”お正月のお節を予約完了。今回は4段重💛”さん
うんこの香り?(^^;

チューリップの球根、昨秋に一つ一つ、広大な畑に手作業で埋めて行ったのでしょうか?

ポム💖っと咲いて可愛いですね~♪
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きたきつねさん
うんこっこう。ほれ、さっそくわしが間違えたではないか、さいえんどん。
うんこの香りじゃったら、ハエがたかって子供たちは逃げてしまうかのう。さいわいなことに、そんなにひどい匂いでも、ない。
さっきはじいえふどんとみかんのにおいの話をしたがな。なんと胡椒のようなぴりり、としたにおいのちゅうりっぷもあったりな。やたら甘ったるいにおいがあったりな。その種類によって、けっこう違うにおいがあるんじゃよ。おくが深いなあ。
球根はな、機械でばらまいて、そのあとから人がきれいに並べなおして、その上から土をかける。これは結構な手間じゃな。だから、あれだけ広い畑で咲いているのは農家の汗のたまものじゃ。たまだけにな。
  • (1)
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yosuedさん
いつも楽しみに読ませていただいております
ありがとうございます
わたしの脳内では常田富士男さんの声で再生されてます^_^

春の北陸、って感じですね
ヒスイ探し、楽しそうです。鬼のせかいの駅、怖そうです。

次回作も楽しみにしていますm(_ _)m
  • (1)
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きたきつねさん
ほいほい、よしゅうどどん、とお呼びしてよいのかな。じじいの茶飲み話につきあってくれて、ありがとうなあ。
常田富士男どん、まさに。わしの心の友じゃなあ。あの語り口は、とっても楽しゅうて、面白うて、ときには、恐ろしかったあ。あの声で、このお話を聞いてもらうと、雰囲気がつたわるかのう。
北陸は、昔話の里。宝さがしもよし、鬼との交流もよし、そしてな、山姥の話も、多く残っておる。でもな、30年前にたくさん街へ出てきた黒塗り顔のおなごのやまんば、ではないからな。ほんにおそろしい山姥がいたというのじゃ。人を食い、ものを奪う。そんなお話も、そのうちにな。
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