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R1100RTのフロントサスペンション(フロントストラット)を社外品に付け替えた。
写真左がもともと付いていた純正品、右がYSS製のR1100RT用のもの。
(品番:VZ362-330TRL-01-88)
オーバーホールできるものを探していて、YSS製品とビチューボ製品とを検討してYSSを選んでみた。
交換した結果は、たいへん乗り心地が良くなり、かつ旋回性もさらに良くなって大満足。
YSS製の、この製品は以下の特徴がある。
ストラットの全長は純正品と同じ(どちらも330mm)。
スプリングの巻き方は違う。スプリングレートが変位に応じて変化するタイプのようだ。
スプリングのセット長さも違う。純正品は195mm固定。YSS品は初期値185mmで変更可能。
プリロードを調節できる(上のリングを回す)。
伸び側減衰力を調節できる(下部のダイアルを回す)。
ストラット全長を10mm変更できる(どこをいじるかわからない)。
分解オーバーホールできる。
たぶん純正品より安価である。
今回選んだフロントストラットは、長さ、プリロード、伸び側減衰力を調節できる。
調節できるということは、適切にそれを施さないと乗り味に影響するということだろうか。純正品に不満は無かったので、それに準じた特性、もしくは若干車高を上げたい。
長さとプリロードの変更は車体に組み込んだ状態ではできそうにないので、組む前に調節しておきたい。
ということで純正品とYSS製品を、そのまま(スプリングが組まれたダンパーごと)圧縮特性を測ってみたのが上のグラフ。30mmまで圧縮してみたが、実走するときはどこまで縮むものなのだろうか?
青線は純正品。プリロードが92kgfかかっていて、スプリングレートは5.5kgf/mmくらい。
赤線はYSS製品。プリロードが79kgfで、スプリングレートは2~5.6kgf/mmくらい。ストロークが増えるにつれて純正品と同等のスプリングレートになるようだ。
希望としては元の状態よりも少しフロント車高を高くしたい。ではプリロード調整リングを何ミリ回せば良いのか?純正品と同等のプリロードをかけても、ストローク初期のスプリングレートが純正品より柔らかいので、結局、乗車状態では車高が下がってしまうかもしれない。
組んで、乗って試して、また調整すれば良いのだけど。それにはカウルを外して、タンクを外して、ストラットを外してやっと調整できる。とても手間がかかるので組む前に設定を決めておきたいなあ。
グラフの赤線の変位10mmくらいの値が115kgfなので、プリロード調整リングを10mm縮めることにした。これが正解かどうかは、乗ってみないと分からない。グラフの黄色線はプリロード10mmを想定して、10mm分だけ左にズラして疑似的に描いてみたもの。
フロントストラットはハンドルより少し手前の位置にあり、上部はフレームに、下部はスイングアームに接続されている。テレレバーという仕組みになっていて、車体の姿勢が前上がりになると旋回性が良くなるので一般的なバイクとは逆の特性になっている。
リアストラットのプリロードを強くすると、結果的に車体の姿勢が前下がりになり、曲がりづらくなるほど姿勢に敏感な車両なのだ。二人乗り荷物満載だと車高が下がりすぎてメインスタンドを地面のギャップに擦ってしまったことがあったので、リアのプリロードを強くする場面も出てくる。なのでフロントストラットの更新ついでに前側の車高を高くしたかった。
フロントストラットを覆うように燃料タンクがとりつけられるので、タンクを載せてカウルを付けるとストラットにはほとんど手が届かなくなる。ストラット上部にあるプリロードアジャスターを回すことは不可能に近い。プリロードを変更したければ、やはりストラット取り外さなければいけないようで面倒だ。
ストラット下部の伸び側減衰力調整ダイアルには手が届く。また下部の車高調整ナットと、スプリングを止めているリングには手は届く。
タンク、カウルを付けて作業完了した。
見た目にも、跨った感じでも、前側の車高が高くなっていて狙い通りの調整ができたようだ。
昨年8月に交換作業をしたが、夏、秋の間の3ヶ月乗った感想は・・・。
素晴らしく乗り心地が良い!
以前にも増して、旋回性能が良くなった!
大満足である。
ただ困ったことが一つある。車高が高くなったので駐車時の車体の傾きが大きくなった。
サイドスタンドが短めな車両なので、サイドスタンドを掛けていても左側に倒れ込むという悪癖があるが、それがより顕著になってしまった。燃料満載、荷物満載での駐車は、とても気を付けるようにしている。
メインスタンドを掛ければ良いのだけれど、フル積載時では重すぎて無理だ。
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