そうした中、四輪が有利なのはなんといっても減速力とコーナリング。前記のF1とMotoGPの比較でみると、「サーキット・オブ・ジ・アメリカズ」でのブレーキ動作の割合は、F1が18%でMotoGPは23%。平均減速GはF1が4GでMotoGPは0.8Gしかない。最大減速GもF1は5.7Gまで達するのに、MotoGPは1.8G。
コーナリングGもF1は5G前後だが、二輪では2Gでも難しい。なぜなら四輪と二輪ではタイヤの数が違う。幅も違うし、空力=ダウンフォースにも大差があるので、ブレーキとコーナリングはどうやっても四輪には勝てない。オースチンのターン19の進入速度の比較では、F1は169km/h、MotoGPは115km/hになっている……。F1とMotoGPでは極端すぎるので、国内のレースでみてみると、四輪のスーパーGTの鈴鹿サーキットのコースレコードは、ホンダNSX-GTの1分44秒319。二輪の全日本JSB1000では、2分03秒592(ホンダCBR1000RR SP2)。
ただ速い=最高速とシンプルに考えると、四輪の国産市販車で300km/hに届くのは日産GT-R(R35)とホンダNSXぐらい。二輪では、スズキのハヤブサを筆頭に、カワサキの「ZZ-R1100」、ホンダの「CBR1100XXスーパーブラックバード」など、「メガスポーツバイク」がいくつかある。しかも価格は、三代目スズキ・ハヤブサで215万6000円~。300km/h級の市販車がこの値段なので、最高速/コストパフォーマンスでは、二輪がぶっちぎりに優秀だ。(藤田竜太)
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