新しくなったプロフ画面を充実させてウェビ友を作ろう!

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きたきつねさん

ステータス

日記投稿件数
424件
インプレ投稿件数
20件
Myバイク登録台数
13台
ウェビ友
45人

日本ふかしばなし 花咲か爺さん

ツーリング期間
2021年04月24日 ~ 2021年04月24日
車種名
HONDA CRF125F
Myバイク
ハードアタッカー

ほっほっほ。あったかくなってそろそろお山も楽しかろうて。今日はな、わし、きつね爺が赤馬にのってお山を巡ってきたお話しをするからの。
みなの衆、最後まで寝てはならんぞ。

「うーらのはーたけーで、ポーチがなーくー。
しょーじきじいーさん、ほったーならー。」
ほっほっほ。わしゃほら話ばかりしとるでな。正直爺さんとはならんがの。
まあ、のんびりと、茶飲み話につきあっておくれな。

ときは黄金週間のはじまり、ようやく越後の国も温かくなってきたんじゃあ。
こうなるとな、居ても立ってもおられんようになるからな。
ひさびさに赤馬を連れ出してな、お山へ向かったのじゃ。

久々の赤馬じゃがな。とっても元気じゃった。
ぐいぐいと峠道を越えて、小一時間ほど走っての。新発田の山奥へとやってきたぞ。
ここら辺は、だーれもやってこん。しずーかな山のなかじゃよ。

しゃらしゃらと流れるせせらぎなど眺めておると、ころなだなんだと騒いでおる浮き世が、まるで嘘のようじゃ。
ふうむ。落ちつくのう。

まわりの新緑も、じつによい。
めぶきの季節は、お山もいきいきとして感じるのじゃ。

明るい林の中にはな、こんな不思議なお花が咲いておった。
こりゃ、いかりそうじゃなあ。
船の碇みたいな、面白い形の花がいくつも咲いておる。

も少し歩いたところでな、もっと珍しいもんを見つけたぞ。
ほっほ。
こりゃいかりそうの変り咲きで、梅の花のようにくるりと丸い咲き方で「梅花(ばいか)咲き」といわれる珍種なのじゃ。
わしも初めてお目にかかるぞい。

お山の開けた場所まで登ってきたぞ。
どりゃ、ここらでお茶にするとしようか。
土手に腰かけてな、緑茶をすすりながらうぐいすの鳴き声に耳を澄ます。
「ほーー、法華経。」
ほうほう。うぐいすさんは仏教信者のようじゃな。感心、感心。

ふと、わしの赤馬が、「ここ掘れワンワン」と言い始めたのじゃ。
これ。馬のくせにワンワン鳴くでない。おまえさんはポチか。
でな、足下をよく見たら、お団子くらいの大きさの、それはそれはきれいな石が落ちておったのじゃ。
ほっほっほ。こりゃ、水晶ではないか。こりゃ、珍しい。でかしたぞ、ポチや。

お茶休憩を終えたわしらは、またまた山の奥へと進んでいったぞ。
ここらの道はうさぎやらリスがときおり出てくるでな、飛ばしてはいかん。
風を楽しむように。森を楽しむように。のーんびりと。

と。
いきなり赤馬が歩みを止めて、「ここ見ろワンワン。」と急くのじゃ。
なんじゃ、なんじゃ?
おやおや。こりゃ、たらの芽じゃな。ちょうど頃合の伸び具合、ポチ、またまたでかしたの。偉い偉い。
帰ったら、ご褒美にたらふく油を飲ませてやるぞい。

細い道を、もっと、もっと奥へと進んでいったのじゃ。
ここらまで来ると、冬の間に崩れてしもた場所があったり、一筋縄ではいかん。
そんな場所でも、赤馬をなだめすかしながら、どんどん奥まで進んでいくんじゃよ。

「じいさま、気をつけろワンワン」
ポチが何かを察してピリピリしよる。
なんじゃなんじゃ。
木の上に、大きな鳥の巣のようなもんが。あるのう。
ひええ。ありゃ、熊さんがめしを食べるときに枝を寄せてつくった、熊棚じゃないか。
くわばら、くわばら。

だいぶ山深いところまでやってきたぞ。
周りにゃ、でっかい木が茂っておって、まるで昔話の中へ入り込んだような気分じゃ。

「じいさま、ここ見ろ、ワンワン」
またまたポチが呼んでおる。
今度は何を見つけたと、いうんじゃ?

な、なんじゃああ!!
薄暗い森のなかに転がる、鬼のような角を生やしたしゃれこうべ。
こりゃ、びっくり、わしゃえらいもんを見つけてしまったぞ。
どきどきする肝を落ちつかせて、よおおおく見てみた。
ほおおおお・・こりゃ、かもしかの頭じゃな。

こんなもんが落ちているとは、つくづくすごいお山じゃ。

ようやくと、明るい峠道までやってきた。
こんな日当たりの良い場所にはな、いいもんがあるのじゃ。

ほうれ。山の恵み、ぜんまいがたーくさん、芽吹いてきておる。
ここらじゃ、みな先を争ってとりに来る。
でもな。急な崖とかにあるのじゃから、取るのに夢中になって、うっかりと落っこちるのが心配じゃよ。

森の動物たちが通るようなけもの道。
この辺りには、たーくさんある。
うららかな日ざしを浴びて、とことこ進むのは楽しいのう。

見上げると、見事なやまざくらが咲いておった。
花咲か爺さんも、灰を撒いてこんな美しい花を咲かせたんじゃろうな。
ときおりはらはらと舞い散る桜を愛でながら、わしゃしみじみと昔話の最後を思い出したのじゃ。

いきが、ぽーんとさけた。
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コメント(全18件)

NINJA BAKAさん
やっと雪がない山道を走れるようになりましたね!

しかし、道に落ちている水晶を見つけられるとは。驚きです。
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Maxさん
こんばんは
いよいよ活動開始ですね。
それにしても、水晶、シャレコウベと、いろんな発見がありますね。
では、また
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杉さん
こんばんは
越後の国も春を迎えたようで美味しい山菜が楽しめますね。
千葉はタケノコの産地、これを肴に一杯やっています(^-^)
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きたきつねさん
よいお日柄ですなあ、忍者どん。
越後の国では連休のほとんどで天気が悪くってな、庭の草取りや盆栽の手入れをするばっかりじゃった。その中で出かけられたこの日は、たーくさん楽しめたぞ。
この辺りの山は低いからな、もうほとんど雪は残っておらなんだ。連休くらいになると、たいていの道は走って行けるんじゃよ。
水晶はな、崖崩れでできた砂利を見ておると、こんな大粒のものがひょっこりと出てきたりするからな、宝探しみたいな楽しみがあるんじゃ。
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きたきつねさん
いつもどうもなあ、まっくすどん。
赤馬で山を駆け回るのは久しぶりじゃった。休ませてあった時期にも、ちょこちょこと世話をしておったのじゃが。おかげで元気いっぱいな走りが、楽しめたぞい。
山へ行くたびに、いつも新しい出会いと発見がある。だからじゃ、何十年もこんなふうに山の中を倍駆で走りまわっておるのじゃ。
まっこと、山はええ。
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きたきつねさん
ことしも倍駆旅を楽しんでいますな、杉どん。
えちごの山菜は、長い雪から解放された草木がな、あったかい日ざしを浴びてぐんぐんと伸びてくる命の息吹そのもの。じゃから、体にもええ。昨夜はてんぷらで山の恵みを目と口で楽しむことができたぞ。
タケノコかあ。これもこの時期は楽しみじゃな。わしも先日、近所の爺さんからお裾分けで頂いたんじゃ。それをみそ汁で食べたがな、しゃりしゃりとした歯切れ、口にふうわりと広がる春の風味に、うっとりしたわい。
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Refさん
きつね爺、達者そうで何よりです。
優しいけど、ほら吹きの爺さんは、最初は水晶ですが、最後はシャレコウベが出てくるんだね!!
怒ったお殿様に牢屋に入れられないよう精進し、これからも山を駆け回ってくださいね!!
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ぎんペーさん
こんにちは(^_^)
熊棚って言うんですねクワバラ~クワバラ
確かに高い広葉樹の木に不思議な大きい巣があることがあります。
家の法面にもワラビ出てきました♪早速少し収穫してきました。
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チバアヒル(令和の馬笑)さん
こんにちわ♪

久しぶりのふかし話復活ですね(^^)

春になって野山を駆け回るきつねどんの姿が目に浮かびます。熊や猿も活動期になっているので、山遊びは注意が必要なんですね。
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きたきつねさん
おばんですよ、れふぇりいどん。
寄る年波にはさからわず、のーんびりと野山を楽しんでおるよ。このまま山奥で朽ちても、それも善し、じゃ。
花咲かじいさんのおちは性悪爺さんに天罰が下るのじゃが、このお話ではわしがビックリさせられてしまったよ。ここで心の臓がピタリと止まってしもうたら、笑えんのう。しゃれこうべが、二つに増える。
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きたきつねさん
いつもお山は楽しいのう、ぎんぺいどん。
熊棚を見つけたら、思い出しておくれ。あれを作ったのは、熊だな、と。
まあ、こんなものがあるということは、そこらは熊さんの居場所ということ。よう気をつけるのじゃよ。
そして、わらびか。そうじゃ、おととい山へ行ったときに出始めておったのう。これからが本番かの。煮てよし、炒めてよし。ちょっとぬるぬるしたあの風味は、ほんに春の山の味じゃのう。
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きたきつねさん
いつもお元気ですな、ちばあひるどん。
春の妖気、ややもとい陽気に誘われて赤馬と出かけてみたぞ。わしの赤馬はやせっぽっちじゃが、走るちからは、一人前。こやつと出ると、退屈せんわい。
いま、お山は動物たちのうごきがすごくってな。今朝も村上へむかう峠道には猿どもがうようよ出歩いておった。熊は、会ってはおらんが糞は至るところで見かけるなあ。わしも、きをつけねばならん。
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ゆうあいさん
コンばんは。

うちも似たような山の近くに住んでますが、「熊棚」ってのは知りませんでした。
これから新芽からどんどん緑が濃くなっていく季節ですね♪
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パンダさん
きたきつねさん(。^ω^)ノ゙ コンバンワ!

楽しく読ませて頂きましたが、最後の「いきが、ぽーんとさけた」に、
はてなマークが頭に。(・ω・`;?)ハテ?

私の知ってる花咲か爺さんの話は、こんな終わり方ではなかったし、
落語のオチっぽい感じもするので、何かの落語のオチなのかなと?
結構落語は好きなんですが、でも聞いた事も無いしな~と。

で、知りたがりの私、調べました。(。^ω^。)
これは越後の昔話にある、結びの言葉だそうですね。
諸説あるみたいですが、意味は「それから幸せに暮らしましたとさ。
めでたしめでたし」とか。

合ってます?山々を走り回って一服。
きたきつねさんの幸せそうな顔が、目に浮かびます。(。^ω^。)b
それにしても方言と言うか、やはり各土地土地に根付く言葉は
魅力的で、とても素敵なものですね~。
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きたきつねさん
やま登りに精がでるのう。ゆうあいどん。わしゃとっくに足腰にきてるからな、あんまり高いところまでは無理じゃろうて。
赤馬に揺られて、その辺のお山を巡るのが性にあっておる。
ほう。ゆうあいどんの辺りには、熊棚はなかったかいな?食べ物がたーくさんあるところだと、棚をつくらずに餌取りができるのかもしれん。
ともあれ。ゆうあいどんも山ですごす時間が多いことじゃからな、熊にはお気をつけなされ。あとは、かもしか、じゃったな。ほっほっほ。
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きたきつねさん
そろそろ、旅に出たい気持ちでいっぱいではないかの?ぱんだどん。
わしも、たびに出たいと常々思うておるが、なんじゃな?殺奈(ころな)とか、雨居留守(ういるす)とか、目に見えん妖怪変化がその辺をうろついておるらしくてな。安心して出かけられるようではないのじゃ。じゃから、お山で心のお洗濯をしてきておるよ。
ほんでな、いきが、ぽーんとさけた、じゃなあ。これはわしもそう聞き伝わっているだけで、ほんとうのところがよく分かっておらなんだ。
たぶんなあ。長いはなしを聞き終わって、ほっとため息をついた、そんな気持ちではないのじゃろうか。めでたしめでたし、とだいたい同じでよいのじゃろう。
方言は、えちごの言葉はたぶん、おぬしら都びとには聞きとれんと思うのじゃ。
まんず、なにゆうてらんか、ひんでわからねんて。そんな感じじゃのう。
  • (1)
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さすらいのライダーさん
おはようございます!爺!!
赤馬は、ポチ並みに勘と鼻が利いて、林道でも素敵なお宝を探し出してくれますね(*^▽^*)
こんなに走りやすくて景色も良い林道だったら、私は嬉々として全開で走り抜けてしまいそうです(*≧∀≦*)
ch12のショット。私には単なるカラスの巣にしか見えませんσ(^_^;)爺様の博学にはいつも感心しておりますw

山の中にツノの生えたシャレコウベが!?鬼ヶ島伝説がここに!?!?巷では興行収入第一位となった某アニメ映画が流行っていますが(我が家は2回も映画館に足を運びました)上弦の鬼の癇癪で虐殺された下弦の鬼の変わり果てた姿かもしれませんよ??
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きたきつねさん
ほっほっほ。そちらもいよいよ温かくなってきたかのう。さすらいどん。
わしの赤馬は、鼻もきくし勘もよいのじゃ。じゃが。さすがに大判小判がざっくざく、とはいかなかったのう。そんなに世の中、甘くはないなあ。
おまえさんはいつも元気いっぱいじゃのう。馬の早駆けするにはあの峠道はへびがたくさん出てくるでな、道の真ん中で寝ているのを除けるのも大変なんじゃ。
12番の絵は、鷹の巣みたいにも見えるが、まわりの太い枝を折り曲げてつくっているのを見ると、力持ちの熊さんがつくったと分かるよ。わしも百年生きておるとな、亀の頭より、おっとっと、亀の甲より年の功、じゃ。
鬼のしゃれこうべかいな。ほっほっほ。わしもあの鬼退治漫画を知っとるが、やつら鬼は死んだ後は灰のように消えてしまうからな、しゃれこうべが残ったりは、せんよ。
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