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なんちゃんさん

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  2014年11月03日

チューンドN8くんのキャブセッティング(冬支度に向けて)

■車種名
HONDA NSR80
■Myバイク
チューンドN8
■走行距離
11819km
■難易度
中級
チューンドN8くんも購入から5年。パーツの交換や,やまっちさんに依頼したポート加工など,さまざまなバージョンアップを経て現在に至っているが,なかなか決まらないのがキャブセッティング。インジェクションなら,そのようなことはCPUが補正してくれているのであるが,HONDAもあきらめた?(HONDAさんごめんなさい)2ストロークのPGM化。

ということで,キャブセッティングの標準化について,今までの走行データ等からまとめてみることにする。

内燃機関については,専門知識のない私ですが,理論空燃比が14.1ということと,高校で習った理想気体の状態方程式PV=nRTにより,気圧と気温によって空気中の酸素濃度が変化することは理解できる。

キャブセッティングの際,気圧・気温・湿度によりセッティングの変更が必要となるため,とりあえず体積と気温に関するキャブセッティングチャートを造り,検証を続けてみた。

湿度の項目を省いたVer1.1のチャートでは,夏場のセッティングがどうしても濃くなりうまくいかなかった。この原因は,湿度に関する項目を無視していたためであることが最近になりわかってきた。湿度は通常はパーセンテージで表している。ただし,パーセント表示では,気温によって飽和水蒸気量が大きく変化するため,中学校で習ったパーセント表示の考え方では,水蒸気の絶対量がわからないため,湿度補正ができない。
空気が混合物であるため,水蒸気の分圧により,酸素分圧が変化することもセッティングに影響を与えることが最近の実走結果によりわかってきた。気象庁のHPを調べてみると,時刻ごとの水蒸気分圧が表示されていた。

状態方程式の圧力Pは,酸素分圧+窒素分圧+水蒸気の分圧+その他の気体の分圧と考えられる。水蒸気の分圧は夏場は20~30hPaだが,冬場は10hPa以下であるため,このあたりを踏まえたチャートが必要になる。そのため,Ver1.2を作成した。

夏場からチューンドN8くんのキャブセットのうちMJとSJを次のように固定して,気温・気圧・水蒸気圧を気象庁のHPで確認しながら,実走結果をもとにベストな燃調を探っていくことにした。

★ MJ:118番 SJ:58番 JN:上から4段 AS:2-1/2から1-3/4
8月中旬(気温32℃,気圧1005hPa,水蒸気圧を除いた空気分圧980hPa)
(1)11500rpmまでしか回らない。 この状態をSTDとして検証していった。

9月中旬(気温26℃,気圧1010hPa,水蒸気圧を除いた空気分圧989hPa)
(2)12000rpmまで回る。昇りでもトルクフルで,感じがよい。

★ MJ:118番 SJ:58番 JN:上から3段 AS:2-1/2から1-3/4
9月中旬(気温21℃。,気圧1010hPa,水蒸気圧を除いた空気分圧989hPa)
(3)12500rpmまでまわり,1/8~1/2で中速域のもたつきがかなりマシになる。

10月下旬(気温24℃,気圧1017hPa,水蒸気圧を除いた空気分圧1003hPa)
(4)12500rpmまでまわり,エンジンの始動もキック2発!ただし,エキパイ部に水分がたまるため,薄めのセッティングか。

(3)と(4)の燃調が一番よい感じがするので,この値を基準(100%)として,気温・湿度・水蒸気圧を補正していくことで,燃調をとっていく方向性が確定した。

10月下旬に入りめっきり冷えてきたため,N8君の冬支度にとりくむことにする。(3)・(4)と比較して,燃料を3%ほど増やす必要が出てきたため,次のようにジェッティングを変更する。

★ MJ:120番 SJ:58番 JN:上から2段 AS:2-1/2から1-3/4
11月3日(気温15℃。気圧1012hPa,水蒸気圧を除いた空気分圧1002hPa)
(5)12500rpmmまで回るが,気温が低いときには中速から高速にかけツキが悪くなるところがある。ただ,10月26日から11月3日までの燃費は26.4km/lで燃焼効率が夏に比べて格段に上がっており,エキパイ内部もカーボンの付着がほとんどない。通常は,冬場になるにしたがって,燃費が悪くなっていくはずなので,(3)・(4)のセッティングがチューンドN8君のベストセッティングであったのだろう。JNを3段にすれば,低温でもパーシャル息でのツキも改善か?

このような感じで今後もセッティングを詰めていこうと思う。

【追加】
11月14日(気温9℃ 気圧1024hPa,空気分圧1019hPa)AS:1-3/4に変更。
気温が下がったため,ASのみ2-1/2から1-3/4にしめこみ試走を行う。空気が乾いており,気温も低いため非常に調子がよいが,1/8~1/4開度付近で少し息ツキの症状が見られる。SJを60番に変更するか,SJはそのままでJNの段数は3段の方がよいようだ。ただ,マフラーエンドは完全にススだけのため,燃調は良好。また,6速6000rpmからでも回転がついてくるほか,一番トルクフルで,テストコースではエンジン回転数÷100+5kmの速度が出ている。この状態が一番ベスト!

【追加2】
11月24日のダムカードゲッツーリング
MJ120 SJ58 JN2段 AS1-3/4

午前5時30分
気温6℃ 気圧1024hPa 蒸気圧10hPa 空気分圧1013hPa
キャブレーションチャート値(3.64)
全域にわたりエンジンのパワーが増す。アクセル1/4から1/2域では,6速での速度がエンジン回転÷100+5kmで,最も効率がよいときのトルク感この状態のため,ばっちり決まっている。

午前8時
気温13℃ 気圧1023hPa 蒸気圧10hPa 空気分圧1013hPa
キャブレーションチャート値(3.54)
エンジンの状態は午前5時30分とあまり変わらない。

午後12時30分
キャブレーションチャート値(3.43)
気温22℃ 気圧1020hPa 蒸気圧10hPa 空気分圧1010hPa
気温上昇により,若干濃いめ。アクセル1/4から1/2域では,6速での速度がエンジン回転÷100+2kmで,登りでは,エンジンのツキが少し悪く,アクセル開度が大きくなる。

午後4時
キャブレーションチャート値(3.49)
気温16℃ 気圧1018hPa 蒸気圧10hPa 空気分圧1008hPa
気温低下によりエンジンのツキが戻ってくる。アクセル1/4から1/2域では,6速での速度がエンジン回転÷100+5kmに回復。ただし,マフラーエンドは若干しめっており,エンドには水分がたまっている。
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