杉さんのHONDA CB400スーパーフォア ツーリング日記 「お仙ころがし&月の沙漠／外房ツーリング No.4」

安房小湊は日蓮上人・誕生の地、その記念に建てられたという誕生寺に立ち寄り参拝、

新たに大燈籠が建てられ、本堂では手を合わす参拝客が後を絶ちません。

それでは出発、

その前に地図でルートを確認すると、太平洋に突き出た岬は「入道ヶ岬」というらしい。

そこは絶景だろうと、海辺の道を行くも入口が見当たらない。

どうやら歩道しかないかも、ではいつの日が歩きで行ってみることに、

更に走ると岩礁地帯が目の前に、白波も立ち外房らしい景色です。

すると道巾は狭くなり、そこは海を見下ろす断崖の中腹です。

見晴らしがいいが、真上は岩が落ちてきそうな恐ろしいところ、

ここは旧道、かつて崖にへばりつくような細い道で 交通の難所でした。

どうやら伊豆半島に似ています。

それは自分が高校生の時(54年前)、バイクで西伊豆へ行くと断崖のジャリ道で、転ぶと海へ転落してしまう難所でした。

その先に小さな漁港が見えて来ました。

そこからは約4kmほど続く断崖の眺めは圧巻、この辺りは通称「おせんころがし」と呼ばれています。

その昔 強欲な領主は、重税に苦しむ領民たちから殺害される危機に、

親思いの娘(お仙)は身代わりになり 崖から落とされ 亡くなってしまうという悲話が残されています。

この近くに嘆き悲しんだ領民たちにより、供養碑が建てられたということです。

そこから間もなく外房黒潮ラインに合流、

走るは山間部、海は見えないが快適なドライブウェイが続いています。

すると 海が見えて来たので小休止、

ここは守谷海水浴場、孤を描く砂浜が美しい海岸です。

中央部は岩礁地帯、数人の観光客が磯遊びをしていました。

ではわたくしも行ってみよう、

そこは海へ突き出た岩、まるでタイタニック号の船首に立ったような気分に、お勧めです。

浜辺を歩いていると、片隅に可愛らしい花が数輪咲いている。

これは ハマヒルガオかな?

房総では内房や九十九里浜などで 群生が多く見られました。

だが環境の変化か、絶滅の危機に瀕する海岸が多いという。

そこで保護活動を展開しているというが やはり自然の摂理、悲しいが弱いものはいずれは絶滅してしまう運命かも、

そして外房黒潮ラインを 5～6km走ると勝浦の町、

千葉県では銚子漁港に次ぐ第2位の漁獲を誇る漁港があります。

港には県内はもとより各地から漁船がやって来ます。

特にカツオが有名、1月から水揚げが始まり春からは「初カツオ」です。

港内には コンテナと大型トラックが数台見られました。

ほとんどは荷を積み出発したようだが、勝浦の魚が各地へ輸送されています。

以前 宮城の市場へ行ったら、勝浦産のカツオが並べられていた。

勝浦港にも、千葉県以外の魚もたくさん水揚げされているようだが、

市場内は競りも終わり ガランとしている。

ここで例年6月初旬に「勝浦港カツオまつり」が開催されます。

遠洋ものは ねっとり重厚な味わい、近海ものはサクサクした食感です。

だが、このところコロナの関係で中止、

今年はどうやら開催される見込み、各地から多くの客が集まり大盛況となるかも、

そして勝浦の半島を横断すると、「外房黒潮ライン」は部原(へばら)海岸を走ります。

右手は太平洋の大海原、気分爽快 海風を浴びクルージング、

すると 網代湾越しに御宿の町が見えて来ました。

そこはヤシの並木が続くリゾート地、せっかくなので ちょっと散策します。

つづく