新しくなったプロフ画面を充実させてウェビ友を作ろう!

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わっきぃさん

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【HACK!】ズバッとハイスロ、ズバッと全開。人呼んでTZスロットル!


1.【簡単な自己紹介】
愛車紹介
TZR250R-SP(91年式)、型式:3XV2
NSR登場以降、SPレースで負け続けていたヤマハが『打倒NSR』のためだけに生んだ怪物。
あまりにも怪物過ぎて2年後のSPレースレギュレーションでキャブレター口径が4mmも小さく制限される理由を作ってしまった伝説の車両。
(92年式までは異常に大口径なΦ36mm、93年以降は断面積80%以下まで縮小したΦ32mm、STDはΦ28mmなので、91-92のSPがいかに怪物だったのかが伺えると思います)
500台限定であったうえ、そのほぼ全数がSPレースに投入される運命だった事もあり、公道走行可能とは言うものの市販状態ではいろんな意味で乗れたシロモノではなかったです。
NSR-SPとは大違い。

さらに私の車両はエンジンが市販レーサーと互換性がある事を利用して・・・イロイロやってある車両になります。
結果、乾燥重量110kgの車体に約90馬力なので、そりゃもうとんでもない事に。


普段のバイクの楽しみ方
そんな仕様なのでお気軽には乗れないのですが、以前はこれで通勤していました。
混合給油なのでリュックの中には植物油を常備しておき、給油の度に混合燃料を作ります。
ガチの混合専用植物油は『給油後にオイル入れた後、車体を揺すって混ぜる』なんてヌルい方法では混ざらないので、外部攪拌用の容器まで持ち歩いてました。
とんでもなく不便だったのですが、『常識外れの超ハイチューンドエンジンで公道を走る』という目的の為に全てを捨てている感じがして、一人悦に入っていました。
残念な事にクランクのセンターシールが抜け気味になっているので現在は冬眠中です。
井上ボーリングさんが3XV用ラビリンスシールを製品化してくれる事を祈っています!

2.【今回のHACKの簡単な説明】
かつて販売されていた市販レーサー「TZ250」の超大径純正スロットルホルダーを使い、圧倒的なハイスロを実現します。


3.【今回のHACKに必要な部品・工具・モノなど】
装着するだけであれば普通の工具だけでOKです。
TZR-SPの場合、当時販売されていたSUGO-KIT(SPレースやF-IIIレース仕様にするためのキット)があればポン付け可能。

しかし、他車へ流用しようとする場合は難易度が跳ね上がります。
スロットルワイヤーを自作する必要があるので、大型ニッパーや、タイコの素材、大型ハンダごてなどが必要になります。

<<必要な純正部品>>

●品名:チューブ、スロットルガイド
純正品番:3YL-26243-00
必要個数:1
超巨大な巻き取り径を持つスロットルパイプ。
トニカクデカイ。
「引き側」が2系統なので独立したキャブレターが2個ある車両に使うと便利です。
DUCATI、BMWなどのレーサーで稀に見かけますね。


●品名:キャップ、グリップ、アッパー
純正品番:3YL-26281-00
必要個数:1
スロットルボディ本体の上側。
スロットルワイヤーが出ていく方。
トニカクデカイ。


●品名:キャップ、グリップ、ロワー
純正品番:3YL-26282-00
必要個数:1
スロットルボディ本体の下側。
トニカクデカイ。


●品名:ボルト
純正品番:90123-06007
必要個数:2
スロットルワイヤーを受けるワイヤー長調整ボルト。


●品名:ケーブル、スロットル1
●品名:ケーブル、スロットル2
純正品番:4DP-26311-00 ※廃番
純正品番:4DP-26312-00 ※廃番
必要個数:各1
TZ純正のスロットルワイヤーですが、残念ながら廃番・・・
ワイヤーなんて何でもよいじゃない!と言いたいところですが、このワイヤーには上記のボルトのロックナットが付いてたんですよね・・・
なので、ワイヤー自作する場合は何らかのロックナットを用意しなければなりません。
ところがコレが横に2列並んでいる関係で通常の6角ナットでは収まらないので・・・
ココが鬼門になります。

4.【HACKのやり方・説明・作業手順など】

純正の複雑なスロットル系統を全部捨てて、2つのキャブレターを直に引けるようにします。
スロットルホルダーからワイヤーが2本出て2つのキャブレターのスロットルを直接引き上げる単純構造です。
TZR+SUGO-KITがあれば簡単

純正は画像のように分岐が2回入るうえ、その一つは逆向きからの分岐も入るという難解さ!
電子制御が普及する前なので全て機械制御でアレコレしようとしたらこんなに複雑になってしまったという歴史的遺物です。
各ワイヤーが何をしてるかというと、2つのキャブレターのスロットル以外に、排気デバイスとオイルポンプに接続され、アクセル開度と排気デバイス開度に応じてオイルポンプ吐出量を機械制御しています。

この制御を潔く全部捨て去り、混合燃料専用とする事でアクセルワイヤーをスロットルとキャブレターの直結にできます。
トラクションコントロールは自分の右手です。
ハイチューンド2ストロークエンジンというのは下手な操作をすると炸裂するトルクで一瞬にしてハイサイドを味わえる素敵な装置ですが、それこそが魅力だと思うので、電子制御で乗りやすくしたらコイツの楽しさは半減すると思います。
(古臭い考え方ですが、単に速いのが良いのであれば最新のリッターSSの方があらゆる場面で速いです)

問題のロックナットがコレ。
ご覧のとおり、狭いスペースに開側のワイヤーが2本並んでいる関係上、普通の6角ナットでは入りません。
自作するならナットを削って円形にした後、ローレット加工するなど、結構な手間が必要。
中古で入手するときはくれぐれもワイヤーとセットになった物、あるいはナットがセットになった物を買わないと泣きを見ます。

部品がキタナイのはお許しを・・・

実はこのスロットルホルダー、古いドカティで利用している方が結構居ます。
理由は前後バンクでキャブレターが独立しているから。
2ストロークキャブのように直接スロットルバルブを引き上げるデロルトキャブ装着車だとイイ感じになります。
古いBMWも良さそうですね。

ハイチューンな空冷ドカティなどで、キャブレターを前後気筒で独立して装着する事があり、その際に利用している方を目撃した事もあります。

ただ、4ストロークに使う場合は「閉側」のワイヤーが使えないので、「張り付いた時に強制的に閉じられない」危険性は理解しておく必要があります。

ちなみにFCRに使うとアクセル開度が40度くらいになってしまいます。
個人的にはさすがにやりすぎなのではないかと思いますが、使ってる方は慣れの問題だと言い切るので、そういうものなのかもしれないですね。

私はイヤですが。

不正確ですがスロットルの巻き取り半径も測ってみました。
TZR(3XV)の純正スロットルは約28mmで、スロットル開度は100度前後です。
けっこうなロースロ。

SPではないSTDも同じスロットルだったと思いますが、キャブレター口径が小さいからスロットル開度も一般的な90度くらいだった気がします。

対するTZスロットルは約35mm!
スロットル開度はTZR-SPで約60度です。
画像がわかりにくくてすいません。
※タイコの部分ではなく、ワイヤーが引かれる部分で計測しています。

しかもこれは大径キャブレターでの話なので、もっと小さな一般的なボア径のキャブレターで使用すると更にハイスロになります。

計算すればキャブレター径とスロットル開度は計算出来るはずですが、算数とか嫌いなので割愛。

並べて比較してみた図

左:TZ純正
右:TZR純正

公道用市販車とサーキット専用車なので当たり前ですが、その差は圧倒的。

1本だけで引く事も出来るので、シングルキャブレターでも使えます。
記憶が定かではないですが、TZ125はこうやって1本引きで使っていたような気がします。


5.【HACKのまとめ】
わりとお手頃価格で驚異的なハイスロを実現するには最高のパーツです。
2ストロークの混合仕様で大口径キャブレターを使っている車両なら文句なしにオススメです。
トニカクデカイ。


ところでこの巨大なスロットルホルダー本体ですが、年式によって形状や材質が異なります。
恐らく現在は品番統合されていて1種類しか出荷されてこないと思いますが(未確認)、アルミキャスティング製で最も頑丈なタイプが納品されると予想します。

今回紹介した画像の物は91年当時に入手したマグネシウム製の物なので、いま注文してもこの形状と材質ではなくなっている可能性が高い事をご了承ください。
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