さん

ステータス

日記投稿件数
717件
インプレ投稿件数
0件
Myバイク登録台数
5台
ウェビ友
59人

台湾一周(6泊7日)/絶景・屋台・夜景めぐり

走行距離
928km

冬のある日、観光会社から台湾ツアーのダイレクトメールが届きました。
すると妻曰く、「台湾へ行かない?九フンの夜景がきれいだよ・・・」と、

コースは台北の九フン、高雄の夜市、花蓮のタロコ峡谷などの名所を巡るツアーです。
興味深い知本(ちぽん)温泉もあるというので、参加することにしました(2015.12.18)

<写真=花蓮・北回帰線標誌記念公園にて>

1日目 成田で一泊

成田空港まで荷物を持っての移動は大変、そこで 車で行き 空港近くのホテルに一泊します。
車はこのホテルに一週間停めますが、駐車料金無料のお得なプランです。

夕食は最上階のレストランでいただきます。
窓の正面は成田空港、光輝く空港と飛び立つジェット機の素晴らしい夜景が望めました。

ディナーは海鮮料理、どれも鮮度抜群 極上品です。
だが一品一品かなり待たされる、しかも高い!食事代と宿泊代が同額だ。

2日目 台北(タイペイ)はスクーターが凄い!

午前11時半チェックアウト、ホテルのシャトルバスで成田空港へ送ってもらいます。
搭乗手続きを済ませ、午後2時 いよいよ離陸です。
台湾のエバー航空だが、日本人女性スタッフが3人乗務しているので 言葉の不自由はありません。
だだ 機内食は中華風、ちょっと苦手、

そして夕日と共に台北空港に着陸、12月の夕方なのに気温は20℃、千葉より10℃も高い。
到着ロビーには、現地のガイドさんがお待ちかねだ。
ツアー客が揃うと、観光バスに乗り込み台中(タイチュウ)のホテルへ向かいます。
まずは車内で両替、2万円を5千元に レートは1元=4円です。

市街地は車が多く渋滞している、見るとセダンタイプのフォーマルカーばかりです。
トヨタ・日産・ホンダなど圧倒的に日本車が多い感じ、
ガイドさんによると、台湾人はカッコつけが多いという、人気はレクサスらしい。

そのためか、ミニバンやワゴンなどレジャーカーは あまり走っていない。
軽自動車も見かけません、スズキの軽を販売したが 全く売れなかったといいます。
不思議にトラックも少ない、また自転車も極端に少ないです。

一番多いのはスクーター、凄い数です。 夫婦二人乗りも多く なかには3人乗りもいる。
若い女性も猛スピードで車をごぼう抜き、エンジンは125~150cc 道理で速いはずだ。

交差点の先頭部は二輪車専用の停止ゾーンが設けられている。
信号が青になると スクーターが数十台一斉にスタート、街中に エンジン音が響き渡ります。

道路サイドは二輪車の走行レーンが設けられ、市街地では二輪車専用道路まである。
そこを大量のスクーターが 団子状態で駆け抜けます。まるで ロードレースさながらです。

バイクは日本製のヤマハも多少見かけるが、ほとんどが台湾製、
ただ、エンジンは造れないので 日本から輸入しているといいます。

台湾はスクーター王国、二輪車の保有台数は1500万台、日本の1200万台よりも多いとは驚きです。
台湾の面積は九州とほぼ一緒、そこに日本の保有台数を超える二輪車がひしめき合う。
凄いことになっている。

二輪車が多いのは、いろいろ事情があるらしい。
台湾はほとんど山で平地が少ないため、車の駐車スペースが足りない。しかも電車はあまり普及していなく不便、
そこで二輪車が便利な乗り物という訳です。

そしてバスは台中に到着、街はクリスマスが近いせいか ネオンが輝いています。
広場では若いカップルや家族連れなどが、煌めく夜の街を楽しんでいました。

コンビニは至るところにある、圧倒的にセブンイレブンが多い。
その為か 街中に自販機は一台もありません、また何故か?パチンコ店も見当たらない。

バス停はアーチ状のモダンな作り、ビルは日本企業のロゴが目立ちます。
植民地時代に日本の企業が進出して作ったらしい、まるで日本にいるような感じです。

そしてホテルへチェックイン、だが夕食は外で食べます。
ガイドさんは「屋台は不衛生だから食べないように、日本人は腹を壊しますよ」 という。

でも行ってみたく、ホテルの女性SFに場所を聞いてみたら、地図を広げ日本語で場所を説明してくれる。
すると電話してタクシーを呼んでくれた。到着すると運転手へ行き先を説明してくれている。
至れり尽くせり、とても親切 ありがたいです。

タクシーは夜の繁華街を猛スピードで駆け抜けます。思わずドアのアームレストを握り締めてしまう。
ええっ、大丈夫?だが日本語は全く通じない。
観光ガイドさんによると、「台湾の道路は車が優先」とのこと、

そしてタクシーは屋台村に無事到着、料金は90元 日本円で360円です。
100元払うと お釣りを差し出す。いらないとジェスチャーすると、ビックリして大きく頭を下げ喜んでくれた。
10元(40円)の威力に、こっちがビックリです。

道路の両脇に屋台がずらり並んでいる、車も人もいっぱいだ。
しばらく見て歩くと、店の入口に写真付きの大きなメニュー表がある。
言葉が通じないので2品 指差し注文、奥にテーブルがいくつかあるので 座って待ちます。
すると1品が出来上がりました。何んかビーフンの麺みたいで 物凄い量です。

だが、箸がない。
辺りを見まわしていると、隣のお客さんが察して 箸と取り皿を持って来てくれた。
笑顔で「どうぞ」という、どうやら地元のおばあちゃんのようです。

昔 植民地だったので、年配の人は日本語が話せます。
地元の方の好意が嬉しい、だが料理は独特な匂いがあり苦手、だが妻はおいしいという。

帰りはセブンイレブンで、ホテルで飲む水などを買い物、
そこで若い男性店員に タクシー乗場を聞くが言葉が通じない、「ツインスターホテル」といっても分からない。

そこで ホテルの名刺を見せると、分かったらしい。
すると彼、ポケットから自分のスマホを取り出し電話しだした。何んとタクシーを呼んでくれている。
それを見ていた買い物中の女性客、タクシーが止まる道路まで案内してくれた。

そしてタクシーがやって来ると、店員が駆けつけ 運転手に行き先を説明している。
台湾人は皆さんとても親切、日本人以上かも感謝です。

そしてホテルに戻ると、ロビースタッフが笑顔で迎えてくれました。
しかもエレベーターのドアも開けてくれる、礼儀正しく日本のホテルと同等です。

部屋はWベッドが二つでゆったり、新しくはないが綺麗に清掃されている。
テレビは100チャンネル、CS放送かな?日本語放送も見られました。
バスルームはトイレと一緒で日本のホテルと同じだ、さすがにウォシュレットはありません。

3日目 高雄(タカオ)名物の夜市を散策

朝食はビュッフェスタイル、テーブルも食器もきれい 都会的センスでいただけました。
煮物・炒め物・玉子料理など品数豊富、ご飯もあるが お粥がおいしい、

そしてバスに乗り込みます。
53人乗りだが ツアー客総勢17名とゆったり、まるで大名旅行です。
まず台中市内観光後、日月潭(にちげつたん)に立ち寄り 高雄へと向かいます。

高速道路はETCに変わる新交通システム(etag)です。
このシステムは世界初だというからビックリ、台湾は日本より進んでいる。

ガイドさんによると、フロントガラスにICチップを埋め込んだシールを張るだけ、ETCのような受信機は不要だという。
料金所もノンストップ、100キロで通過し料金は自動引き落しらしい。

そして台中の日月潭(にちげつたん)に到着、ここは道教のお寺です。
門では巨大な獅子がお出迎え、高さ8mの真っ赤な石像、目をカッと見開き 今にも襲いかかって来そうだ。

このお寺には文武廟 (ぶんぶびょう) があります。
学問の神・孔子(こうし)、武道の神・関羽(かんう)と岳飛(がくひ)を祀っているという。

前殿・中殿・後殿の3殿様式で大きく立派、オレンジ色の屋根は 如何にも中国風の佇まいです。
ではガイドさんの説明を聞いて 台湾式の作法でお参りしました。

お寺の前には周囲25kmの美しい湖が広がっています。
湖の北側は太陽に、南側は月の形に似ていることから、日潭・月潭と呼ばれ全体で日月潭(にちげつたん)といいます。

この辺りは2000m級の山々に囲まれ、朝昼夕それぞれ趣が変化することから 神秘の湖と いわれているらしい。
ここは台湾3大観光地の一つ、台湾人の新婚旅行のメッカでもあり人気の聖地です。
また、植民地時代に日本人が造ったダムがあり、台湾水力発電量の半数以上を賄っているとか、

しばらく湖を自由散策です。
そして昼食は 近くのレストランで飲茶料理をいただきます。
女性店員がビールと紹興酒を手にやって来た、台湾ビールは小瓶で150元(600円)ちょっとお高い!

紹興酒はグラスで10年物が150元、15年物が300元です。
せっかくなので15年物をオーダー、黒ずんだ色で まろやかな呑み口、最初は抵抗があるが馴れると けっこういける。

そして台湾料理が次々運ばれて来ます。
ほとんどが炒め物で煮物が少々、蒸し物一品に生野菜は無しです。
意外に薄味で日本で食べる中華料理とは全く違う、まずくはないが旨くもない。

そして台中から高雄へ向かいます。
車窓から見えるは農村の風景、稲を刈り終えた田んぼが広がり 全く日本と同じ風景です。
しばらくすると若々しい稲が?どうやら台湾は年間の気温差が少ないので二期作らしい。

そして、高雄の蓮池譚(れんちたん)に到着しました。
ここは周囲5kmほどの池で、名前の通り 蓮がたくさん植えられている。
夏には蓮の花が満開になり、爽やかな香りと美しい景色が見られることから「蓮池譚」というらしい。

池には中国らしい色鮮やかな建物が映り、何とも幻想的な光景が楽しめます。
ここは観光客ばかりではなく、台湾市民の憩いの場でもあるようです。
あちらこちらに若いカップルが手を繋いで散策していました。

湖畔には極彩飾の塔や像が いくつも建てられいます。
7層建ての二つの塔もある、これは「龍塔」と「虎塔」で 龍虎塔(りゅうことう)といいます。

入口では それぞれ龍と虎が口を開けて待っています。
龍の口から入り 中をくねくね歩きます。
すると、寄付金箱があり人が座っている。投入口へ10元(40円)入れると、お返しかな?ポストカードをくれた。
その先は虎塔に繋がっていて その口から外に出ます。

台湾では、龍が最も善良な動物、虎は最も狂暴な動物 とされています。
龍の口から入り 虎の口から出れば、これまでの悪戯が清められるとか、

次にバスで高雄市内の夕食会場へ移動します。
そこはレストラン、円卓でやはり海鮮料理 ここも炒め物中心の台湾料理です。
海鮮料理といっても、小エビとイカなどの材料が多少多いだけといった感じ、

味はまあまあ 特に旨くはないが、煮物のシイタケは肉厚でこれはおいしい!
今度は台湾ビールを呑んでみた。小瓶で150元(600円)、癖のある発泡酒みたいでした。

食後は高雄名物の「夜市」を見に行きました。
そこは歩行者天国、広い道路の両側に 屋台がずらり並んでいる。
けっこう規模の大きい夜市で凄い人出、夜の明かりも灯り わくわく感が高まります。

店先のテーブルで呑む人・食べ歩く人など様々、見ているだけで楽しい、
見ると串焼きの店に人が集まっている、何だか分からないが、トコブシとホタテのようだ。
では買ってみよう、だが言葉が通じないので身振り手振りで注文、

すると、女性店主が奥からイスを持って来てくれた。
そして手を差し伸べ「お座り下さい」という仕草をする。そこに腰掛け焼き上がりを待ちます。

そして出来上がりました。やはり独特の匂いがあり慣れが必要かも、
だが、イスを差し出す台湾人の優しさに触れ、思い出の一つになりました。

そして高雄の宿にチェックイン、台湾ではホテルのことを「大飯店」という、食堂かと思ってしまう。

屋根は反り返り 朱色の柱は何んと直径1m、風格が凄い まるで宮殿のようなホテルです。
天井は高く絨毯はふかふか、装飾品も中国そのもの、

ツインルームはかなりの広さ、床はフローリングでピカピカ、壁は白基調でシックな設えです。
壁掛け大型テレビと、大きなキャビネットは趣のある家具調で落ち着いた感じ、

風呂はロングタイプ、清潔な洗面所に最新型ウォシュレット、
そこに特大のベッドが二つ、布団はふわふわ いい寝心地でした。

4日目、最南端のガランビ岬から知本(チポン)温泉へ、

今日は台湾の最南端から東海岸の台東(タイトン)へとバスは走ります。
高雄の市街地を走っていると、至る所に白い枠がペイントされている。
これは二輪車の駐車スペースだという、さすが二輪車大国です。

よく見ると横一列に整然と並んでいる、当局は美化を推進しているという。
乱すと罰金、派手な衣装で掃除をする人をよく見かけました。

そして寿山公園に立ち寄りました、ここはサンゴ礁の上に出来たという丘陵地、
園内には健康歩道があり 皆さん靴を脱ぎヨチヨチ歩き、ただ痛いだけだ!

眼下には 高雄の街や港が一望、
だがビルが霞んで見える、スモッグかな?ガイドさんによるとpm2.5だという。
高雄は工業の街、製鉄所や発電所など 工場からの煤煙が原因らしい。

また高雄もスクーターの数が凄い、その排気ガスも影響しているようです。
だから スクーターに乗る女性はみんなマスクを着用、
それがまた良く似合っている、台湾のファッションかな ピンクもありオシャレです。

台湾では排ガス規制で50ccの2ストが少なくなってきたといいます。
4ストへ切り替え、徐々に改善されることでしょう。

公園の奥には忠烈祠(ちゅうれつし)がありました。
ここは戦死した兵士を祀った靖国神社のようなところです。

そしてお決まりのショッピングは民芸品店、何んと「北投石」を売っている。
リーダー格の女性が まくし立てます。
「北投石があるのは日本の玉川温泉と台湾だけ、放射性ラジウムで健康にいい」、
そして「がん・糖尿病・高血圧など何んでも治る・・・」と力説します。

その後、6ー7人の女性SFたちが お客の腕にブレスレットをはめ、放射線量を計るデモンストレーション、
「測定器は日本製だから ウソではありません」 と必死、売れないとリーダーに叱られるのかな?ちょっと気の毒!

高雄からは 美しい砂浜が広がる海岸線を走ります。
ここは台湾最南端の県・屏東(へいとう)、温暖な気候なのでパイナップルやマンゴーの栽培が盛んらしい。

ガイドさんによると、原始林が残されており ペナン族や台湾人など原住民族の文化に 触れられるといいます。
そこで力説するのは女性のこと、原住民はかなりの美人さんらしい。

途中 ドライブインで昼食、毎回ながら台湾料理だが 今回は揚げた巨大な魚がまるごと一匹出てきた。
これは「サバヒー」といって体調 1.5mにもなるスズキの仲間だという。
台湾では大衆魚、どうやら養殖らしいが 味は淡白であっさりした感じでした。

隣の円卓は中国からの観光客、
食べ終わったあとのテーブルは、食い散らかしたような感じです。

聞くところによると、その昔 中国では食事を少し残すという習慣があったらしい。
食べ切ってしまうと、これから先 食事が途絶えてしまう。
それを避けるために、一口残し次の食事に繋げるという習わしだという。

また食い散らかすのは「美味しくて夢中で食べたよ」と感謝の意が込められているとか、
文化の違いに驚かされます。

昼食後は、台湾の最南端・ガランビ岬へ向かいます。
途中、海水浴場がありました。
若い人がたくさんいる さすが常夏の国、12月なのに皆さん海水浴を楽しんでいます。

そしてここが台湾最南端の景勝地・ガランビ岬です。
ガランビ岬は、海底から隆起したサンゴ礁の岩で形成されているという。
目の前に南シナ海が広がり気分最高です。

ここは公園になっており、青々とした芝生が広がっています。
また ガランビのシンボル・白亜の灯台と 熱帯植物が群生し南国の風景です。
遊歩道もあり 熱帯原生林の中を歩けば 荒々しい岩場へ抜けられます。

それでは今日の宿がある東海岸の台東(タイトン)を目指し出発、
だが ここから走るはカーブの多い山岳道路、韓国製のバスは苦戦しています。
どうやら日本のバスは高いので買えないという。

そして東海岸を眺めながらしばらく走ると、知本(チポン)温泉に辿り着きました。
宿は築1年の最新リゾートホテル、ロビーは広く きらびやか 高級感が漂います。

ロビーSFは日本語で挨拶、エレベーターを探していると 察してすぐに駆けつけて案内してくれる。
みなさん優しく紳士的です。

ではひとっ風呂浴びよう、バスはロングタイプ 足を延ばし寝られます。
蛇口をひねると温泉が出てくる、無色無臭でスベスベ 日本の温泉と一緒だ。

そして屋上は露天風呂、台湾の山を眺めながら温泉 じつに開放的、
泉質は炭酸水素ナトリウム泉、美人の湯です。

5日目 大迫力のタロコ峡谷へ

バイキングの朝食をいただき、バスは東海岸を北上します。
だが 山がそそり立ち平野が少ない。

この地区は工業もなく昔のまま、人口は台湾2300万人のうち5%に過ぎない。
原住民のアミ族などが住んでいて 所得の低い地域だという。
当然、高速道路は無く細い山道ばかり、バスの運転手さんは大変、

そして「三仙台」に到着、沖の島へはアーチ状の橋が架けられいました。
青い海に八つの白いアーチがよく映えます。

この海岸には三つの巨大な岩が並び 観光名所になっています。

伝説によると、8人の仙人が海を渡るとき、その内 3人の仙人がこの岩の上で休んだという。
そこから「三仙台」と いわれるようになったとか、

ここ三仙台は台湾東海岸の絶景スポット、青い大海原が広がり とても気持ちのいいところです。

出発まで時間があるので皆さんと海岸を散策しました。

そしてバスは更に東海岸を北上し「八仙洞」に到着、
ここは海に面した崖にできた洞窟、台湾では最古の遺跡らしい。
中へ入ってみると大きな ほこらになっていました。

中国の道教では、伝説の8人の仙人が修行したところらしい、
きらびやかな観音様や 金色のお釈迦様もいらっしゃいます。

だが日本とはどこか顔つきが違う、インド系かな?
裏にまわると、観音様の手から水が出ている。これは「甘露水」といい、飲むと長生きが出来るというもの、
脇にある折りたたんだ紙コップで一杯、ご利益ありそうだ。

そして花蓮(カレン)にやって来ると、「北回帰線標誌」が聳え建っていました。
これは日本統治時代の昭和8年、日本人が建てたようです。

ここは北緯23.5度、夏至には太陽が真上になるので 正午になると影が無くなるという。
回帰線は台湾の中央にあるので、台湾の南部は熱帯地域です。こりゃ暑いはずだ!

駐車場では果物を売っていました。
バナナは分かるが、そのほかは何んだろう?
食べ方も知らないから買わなかったが、南国らしい雰囲気です。

目の前は太平洋、水平線も見られ じつに開放的、しばし海辺の散策です。

今日は冬12月、太陽は斜め右上から照らしている。
だが、6月の夏至には真上から照らされるとは どんな感じだろう、一度体験してみたいものです。

そして昼食は花蓮(カレン)にある石材店のレストランで頂きました。
料理はここも台湾料理、どこもあまり代わり映えしません。

花蓮は大理石の産地、食後はその工場見学です。
社長自ら分かりにくいが 日本語で一生懸命説明してくれました。

作業員が機械を操作して、直径2mの丸ノコで岩を切断する工程を披露、

そして誘導されたところは売店、これが狙いらしい。
店内には、きらびやかな指輪・イヤリング・ネックレスなどが 並べられている。
だがツアー客はお年寄りばかり、宝石より食い気のようでした。

いよいよ本日のメーンイベント、花蓮のタロコ峡谷巡りです。
バスは岩肌を削った細い道を行きます。
見上げれば天を突く絶壁、高さ1000mの荒々しい岩肌は恐ろしいほどです。

曲がりくねった細い道は、今にも崩れ落ちそう、
谷底には白濁した川が流れています。

タロコ峡谷は大理石の山が水に侵食されて出来た峡谷、
自然が生み出したV字形峡谷の迫力に圧倒されます。
ここは台湾旅行で最も感動した名所、ここは是非お勧めです。

そして市内のホテルにやって来ました。
古いホテルだが良く手入れされている、トイレは珍しくウォシュレットで清潔です。

冷蔵庫にはミネラルウォーターが2本、また紙タイプスリッパも用意してあり 細やかな気配りが感じられます。
だがWi-fiのパスワードを聞きに行くも日本語は通じない、タブレットPCの画面を見せ手振りでやり取りです。

夕食は広東料理、やはり炒め物がメインだが煮物やシュウマイなどの蒸し物も並べられています。
味は今までとほぼ一緒だが 食べやすい感じでした。
台湾ビールも普通に飲めるようになった、体が台湾に順応してきたようだ。

6日目 人気の小龍包を賞味、そして夜景の「九フン」へ、

今日は花蓮から電車で台北に戻ります。
台湾の東側は 新幹線が通っていないので在来線です。150kmを2時間半で走るといいます。
でもノーズが丸く流線型、なかなかカッコいい特急列車です。

乗車前、ガイドさんがいっていました。
「途中、駅で停車してもホームへは降りないでください」、
続けて「いつ出発するか分かりません、台湾はいいかげんな国ですから」と、

プラットホームに、中古スクーターが十数台並んでいる。
シートとメーターが段ボールで覆ってあり、送り状が貼り付けてある。
どうやら 台湾は貨車輸送が多いようだ、だから トラックが少ないのかも。

そして台北に着くともう昼時、市内で小籠包を賞味します。
そこは日本にも支店があるという「ディンタイフォン」、人気店らしく入口は席待ちの客で溢れていました。

1993年 ニューヨークタイムズ紙で「世界の人気レストラン10店」に選ばれたという有名店です。
社員の採用条件は大学卒で英語と日本語が話せること、美男美女であること、
初任給は一般新卒の2倍、彼らは選ばれたエリート集団です。

ガイドさんによると、社内教育は礼儀・サービス・日本語・韓国語・英語の研修、
テストに不合格、又 お客様に失礼があった者は即刻クビ、最高のサービスを目指しているという。

お茶を頼むと、すぐに女性店員がやって来た。
茶器を高く上げ、テーブルの湯呑みに一直線に注ぐ、まるで曲芸だ!
でも全くこぼれない、これは凄技 見る者を魅了します。

小籠包は柔らかくふかふか、小籠包好きには たまりません。
聞くところによると、これを食べるために台湾に来る日本人が多いらしい。

ここからは台北観光です。
まずは台湾の国立博物館・故宮、中国の工芸美術品コレクションは世界一といわれています。
これは将介石が中国の故宮博物院にあった主な宝物を 台湾に持って来たとか、

まず電磁波で身体と手荷物を検査、厳重態勢です。
では、ガイドさんについて見てまわります。

人気の工芸品は「白菜」、半分白 半分緑で本物そっくりの宝石彫刻芸術品です。
緑の部分はヒスイ輝石、珍重されている宝石らしい。
良く見るとバッタが止まっている。 繊細な細工が施された名品とされているようです。

また 仏像が何体も展示されている、見上げる大きさで仏の慈悲を感じます。
ここも人気のコーナー、女性ツアーガイドが熱弁を振るっていました。

そして、忠烈祠(ちゅうれつし)は 戦没者を祀る追悼施設、建物は宮殿のようです。
入口には二人の衛兵が向かい合っている。
右手に銃を持ち、まばたきもせず手足も微動だにしません。これは人形かと見間違うほどです。

そして40分毎に交代式が行われます。
5人の衛兵が隊列を崩さず靴音を鳴らし行進、一糸乱れず息がぴったりだ、
皆さん身長も体型も一緒、スリムでカッコいい。この儀式のあと2人交代しました。

夕食は「九フン」で夜景を見ながら郷土料理をいただきます。
ここは採掘で発展した町、日本統治時代に石段や路地などが造られたといいます。

その後 採掘量が減り閉山、だが1989年に台湾映画のモデルになったことから人気の観光地として復活、
また、アニメ 「千と千尋の神隠し」 のモデルになったと噂され、知名度が上がったといいます。

夕暮れからいっそう賑わいが増します。
石段が夜店の明かりで浮かび上がり、いよいよ夜景の始まりです。

そこにあるレストランで夕食にします。
風情ある「九フン」の夜景を見ながら郷土料理をつまみに台湾ビール、この時ばかりは おいしく感じました。

人がひしめくその先に、無数の赤い提灯を灯した建物があります。
これぞ「千と千尋の神隠し」のモデルと噂された建物です。
神様たちが、息抜きと静養に出入りしている「油屋」の雰囲気が漂います。

「九フン」のエキゾチックな夜景に感動、台湾で最高の夜が楽しめました。

そして市内の高台に建つ宿で一泊、入口で若い女性SFが一人一人に日本語でお出迎え、
広いロビーは赤いじゅうたん・朱色の太い柱・風流な照明と壮大で豪華、

部屋の床は寄せ木細工風で、艶やかなフローリングです。
キャビネットやイステーブルは黒で統一、壁には大きな梅の水彩画が掛けられている。

大理石の広いワンルームに、大きな湯舟とドア付きのシャワーとウォシュレット、
清潔感溢れる化粧ルームと今までで最高のホテル、快適に過ごせました。

7日目(最終日) 台北観光後 成田へ

朝食はビュッフェスタイル、日本で食べる中華料理より薄味であっさりした感じでした。
出発まで時間があるので 部屋でまったり過ごします。

それでは出発の時間、今日は市内を観光後 台北空港へと向かいます。

まず立ち寄ったのが「中正紀念堂」、中華民国の初代総統「将介石」を忍んで建てられた記念館です。
「中正」とは将介石の本名、ここは台湾のシンボルになっているらしい。
巨大な敷地に巨大な門、その先には巨大な白亜の建物が聳え 強大な権力を感じます。

2階への階段は89段、これは将介石が亡くなった時の歳の数らしい。
館内には、将介石にまつわる記念品が展示されています。
愛用車や軍事記念品や写真などがあり、日清戦争の模様も紹介されていました。

しかし、この紀念堂を良くは思っていない台湾人もいるようです。
日本統治時代、日本は多額の税金をつぎ込み、鉄道・発電所・学校・病院など町のインフラ整備をしたという。
アヘン患者も減少させ、義務教育も徹底したようです。

当時、総督の長谷川海軍大将は「台湾人は日本人だ、差別すべきではない」と、
台湾人の日本同化政策で、人種差別の撤廃や日本語教育も実施したようです。

敗戦後、日本に変わって台湾を統治するのは中国人、そこでやって来たのが将介石です。
彼は「日本統治下で 要職についていた奴は売国奴だ」と 台湾人を差別、
また228事件をきっかけに、悪虐の限りを尽くし 約3万の原住民(台湾人)が殺されました。

台湾人は言います、「犬が去って豚が来た、犬はうるさいが役にたつ、だが豚はむさぼり食うだけ」と、
「今の台湾があるのは日本のお陰だ、日本の植民地だったときの方が良かった」という。

戦後、韓国や中国では反日教育が行われました。だが台湾では一切行われなかった。
街で困っていたらすぐに助けてくれる。日本人ということだけで喜んでくれる親日国です。
一方、中国人は「戦後 台湾を経済発展させたのは将介石だ」と、称賛します。

さて、台湾最後の観光は台湾最古の寺院「龍山寺」です。
祀られているのは「月下老人」、結婚する男女を結ぶ赤い糸を持っているという。
どうやら良縁を司どる神様らしい。

お参り方法は、三日月形の聖(ひじり=赤い木片)を二つ取ります。
二つ一緒に投げ、表と裏が出れば赤い糸がもらえます。

赤い糸は財布の中へ、これで良縁に恵まれるらしい。
但し 月下老人様は忙しいので、時には適当な縁組みをすることもあるらしい。
なんとも 適当な奴だ!

そして午後3時、台北空港を発ち 夕方成田空港に到着しました。
おお~寒い! 常夏の楽園から真冬の世界に、

これが現実、まるで浦島太郎が乙姫様から頂いた玉手箱を開けたようだ。
あっという間の台湾ツアーでした。

今回は台湾の自然と食、そして歴史にも触れ有意義な旅になりました。
また困っていたとき 手を差し伸べてくれる優しい台湾人のことは忘れない、台湾の皆さんに感謝です。

そして台湾を一周ぐるりと見てまわったが、改めて日本の素晴らしさを実感した次第です。
おもてなしの心が詰まった日本が最高、美しの国 日本です。
おわり
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