ふるるさんのツーリング日記 「フェリー乗場を間違えた?!」

仲間と行くはずの九州でしたが、訳あって急遽キャンセル。
予約もせずに一人で向かった港は舞鶴港、北海道・小樽行きフェリーです。
21時過ぎには舞鶴港につく、乗船手続き後に近所のラーメン屋で夕食。
23時を待って乗船、バイクは50台弱ほどで案外多いなあ三連休だからだろう。殆ど大型バイクで400cc以下は数える程だ。船内の混み具合は3割位の人数かな。
レストランで中年のライダーと隣席になり会話する。毎年この時期に長期休暇をとり北海道へ行くそうだ、羨ましい限り。フェリーの着く小樽は観光地ゆえ宿泊は早くから予約しとかないとダメらしい。
出航1時間ほどで携帯スマホ(ソフトバンク)は繋がらない、北海道に接近し奥尻島付近でやっと繋がった。
ライダーハウス小樽に電話で予約できた。

小樽港には20時45分着、ここで一泊するしかない。
昔は船中2泊で朝5時着、時間は掛かったがライダーには便利だったよな。
理由は新型船導入で高速化31時間が20時間に短縮、旧船はフィリピンに売却とのこと。
船内には風呂がある、下船前に入っておくことにする。
小樽でライダー人生初のライダーハウスに泊まる。フムフムこういう感じなのね。いわゆる雑魚寝だ。一泊1000円なり。マットがあるので十分快適。
建物設備は古く清潔感も無いがとにかく安い。

台風接近もあり、北海道全域で雨。
ライダーハウスの方々は連泊して台風をやり過ごすことを決め込む方も多い。
北の方は天候がマシなので私は稚内へ向かう、しかし雨雨雨。完全防備だが染みてくる。
日本海の海岸線を走る、本当は綺麗な景色なんだろなと思いながら苦痛を紛らす。
ただ、さほど寒くなくこれは助かった。留萌辺りでようやく小雨に。
滝が見える駐車場でひと休み。
羽幌あたりでようやく雨が上がる、国道沿いの寿司屋に入り海鮮丼を注文、うにイクラ帆立の三色丼。うまい!

稚内に着き早々にライダーハウス、みどり湯さんに入り宿確保、隣りは風呂屋。入ってもまだ夕方5時だ。
散歩がてらノシャップ岬へチョイ乗りツーリング、日没に間に合う。岬自体は特別大したものは無く岬の碑と土産物屋さん。
早々に引き上げと思ったが、、
途中に稚内公園→とある。
おや?表示の先のタイトなワインディング道を上がるとなんとタワーがあるやん!!入場料400円ですが話の種に入館しエレベーターであがると、
これはいい景色だ。稚内から樺太が見える。
はい、みなさーんノシャップ岬にいくなら必ず稚内公園のタワーに行きましょう!マジで。
正式名称は北方記念館開基百年記念館。覚えられへんがな。
稚内タワーでええのに。

台風は更に接近している。
連泊でやり過ごしたいが、日数に余裕もない出発だ、まずは宗谷岬へ、ここへくると最北端まできたと実感する。
みどり湯の連中とも再会!?
浜頓別へ向け南下、予想通り雨が降り始める。
とにかくこの日は一日中大雨の中を激走する、カッパもシッカリしていたが、さすがに首、手首から染み込んでボトボト、今日は北見市のビジネスホテル、ドーミーインに泊にする。屋根付の駐車場だったので良かった。
部屋中に濡れた服を広げて乾かす、部屋が乾燥しているので朝には乾きそうだ。
台風18号は深夜には北海道を通過しそう、明日は晴れるかも。
窓の外の暴風雨がすさまじい。

台風一過の晴天だ、やった!
各所で災害の爪痕を残すほどの台風だった。
ここ北見は冷んやり秋の空気に満ちた朝を雲一つ無い晴天で迎える。
今日は北海道のメイン道東エリア、つぎのルートで回る。
北見~美幌峠~砂湯~摩周湖~神の子池~知床峠~羅臼~野付半島~風蓮湖(走古丹)~釧路
かなり欲張りな行程だ。

写真は裏摩周にある神の子池、今回一番感動した。透明なグリーンの神秘的な池、鏡のような水面下に淡水魚の姿も、とにかく美しい。

根室や納沙布岬まで行きたかったが時間切れ、釧路に向う。日没、
もうかなり寒い。

今日も晴天の予報、いい感じ。
本日は釧路から小樽へ戻り23時のフェリーに乗る、時間はあるが日没後はもう寒く日没までには着きたい。
朝7時に釧路を出発、釧路湿原をゆっくり廻りたいところだが、湿原道路を通ることであきらめる。
この道路は湿原を横切っており15キロ信号がない、両サイドに湿原が広がっている。
もっともっと道東を廻りたいが先を急ぐ。白糠から釧勝峠へをへて道東自動車道に入る。
このまま自動車道で小樽まで行けてしまうが、それでは呆気ない。
途中の十勝清水で下り、狩勝峠へ(写真)十勝平野を一望できる良い景色である。
ここで昼食、本来なら帯広あたりで食べたかった名物豚丼、この峠のPAでいただく。うまい。
かなやま湖を通って占冠から再び道東自動車道へ。

まだもう少し時間がある。
あまり早く小樽についても時間を潰すだけになるだけだ。

千歳ICへ向かい支笏湖へ廻ってゆくことにする。
支笏湖畔の駐車場にバイクを止める、ここで仕事のメールだ。仕方なく電話とメールで対応。
のんびりしている時間が無くなった。小樽へ向かう。
小樽まで500キロを一日で走破。

経路
釧路~湿原道路~釧勝峠~狩勝峠~かなやま湖~支笏湖~小樽

小樽へは十分過ぎる程時間に余裕がある。しかしもうクビや手首が痛く解放されたい気持ちもあって高速道路を使う。
16時ごろ小樽フェリー乗り場に着き乗船チケット購入。
すぐ土産物を買いにゆきたかったが、またもや夕立が激しくなり待合室で過ごしていた。

するとなんと外に大きく虹が二重にかかってあた(写真)、なんて鮮やかな虹だ!

まるで、また来いよと見送ってくれたように思い感動した。

雨も小降りになったので、荷物はコインロッカーに入れ、カッパ無しで小樽運河あたりに向かう。
目的は妻子に記念の土産物を買う為だ。
北一硝子で小物が付いたストラップ。じつは走りながら考え決めて居たもの。
買い回っていると、もう閉店の案内音楽が、、、間に合って良かった。

買い物をすませ19時すぎ、乗船は23時まだ時間がある。

ガソリン入れて、フェリー乗り場近くにある24時間の入浴施設オスパで過ごすことにした。
ここはいわゆるスーパー銭湯である。
ただ少し設備は古く近年流行のチェーン店のような決め細やかさも無い。
2Fにやけに広い座敷に長テーブルがある、テレビを見たり飲食も出来ごろごろして過ごすことが出来る。
さすが疲れが出たようだ、食欲もあまり無い。ざる蕎麦だけ注文してかけこむ。

21時、船が入港したらしく、メットを持った若者が入って来た。
話し掛けたら、北海道初日をここで朝まで過ごすらしい。
スーパーカブで来ており何ヶ月かを過ごす期限のない旅とのこと。24歳、羨ましいと思った。
人はムダな事をすることでも幸せを感じると言う話したら、たいそう感心してくれた。
彼は自動車会社に整備士として勤め、過酷な勤務に疲れ辞めたとの事だった。
新しい人生の節目にしたい気持ちなのだろう。

22時間になった、余裕をもってフェリー乗り場に向かう事とした。

バイクは10台のみであった。
そのうち5台は九州ナンバー、舞鶴港から大阪・神戸港を経由し、九州方面のフェリーを乗り継ぐのだそうだ。
北海道にはそこまでさせる魅力があるのだろう。

私の日記を最後まで読んで頂きありがとう御座いました。
だらだらとした文章が続いてもいけませんのでこのあたりで切り上げたいと思います。

ほんの一週間の旅でしたが、見えない力で吸い寄せられた。そんな突然の旅になりました。
メールでご心配頂いた皆さん、そして出発を快諾してくれた妻子。
旅の途中でお話させていただいた皆さん本当に有難う御座いました。

準備もなく出発したにもかかわらず、トラブル無く走り続けてくれたCB400SFにも...

いゃぁ、また行きたいです!