新しくなったプロフ画面を充実させてウェビ友を作ろう!

0000325access

totoさん

ステータス

日記投稿件数
0件
インプレ投稿件数
21件
Myバイク登録台数
9台
ウェビ友
0人

汎用だけに加工と調整が必要ですが、効果はあります

2021/04/09 22:19

4.00 [ 効果 4.0   作業スキル 3.0   取り付けやすさ 3.0   品質・質感 4.0   コストパフォーマンス 4.0 ]
取付車種:
KAWASAKI KLX230
評価のタイミング:
  • コストパフォーマンスに満足
  • 取付が大変

純正の柔らかく抑えが効かずドタバタした足を何とかしたく、スプリングをDRCの物に変更しましたが、
以前よりは多少接地感もでて荷重も掛けやすくなったものの、圧側減衰不足でバタ付くのは相変わらず。
その様な訳で、圧側減衰力を調整できる本商品を導入することにしました。

取付にあたっては、汎用品ですので車種に合わせたサイズ選定と加工が必要になります。
加工内容についてはインプレ後半で述べますが、取付後の試走ではおおむね期待通りの成果が出ています。

まず、比較的綺麗な路面における低速作動時にはノーマルと違いしっかりと圧側減衰力が掛かる為、
フロントタイヤを地面に押し付ける力が逃げず、グリップ及び接地感が向上します。
ギャップを通過する等の早いストローク時は内部のバルブが開いて圧を逃がしますので、
ノーマルの時に感じたような弾かれ感が減り、フロントタイヤの安心感が増えました。
結果として、未舗装の不整地走行で従来はドタバタと落ち着きなく動いていたフロントタイヤが、
余分な動きをせずに路面を追従するようになり、安心してペースを上げることが出来るようになりました。
試走段階では初期設定を間違えて、プリロードを一回転多く締めこんでいたのですが、
それでも近所のちょっとした未舗装路程度であれば、少々奥が固いかな位でノーマルよりはるかに安定してました。

本商品は、伸び側はノーマルダンパーロッドのオリフィスに依存するままで圧側のみの変更です。
ダンパーロッドの場合、伸び側は基本的にスプリングの反力に対してですのでストローク速度の幅は狭く、
それに対し圧側は路面からの入力が様々で、ゆったり〜急激で大きな入力まで対処せねばならず、
急激な入力時にロックしてしまわないように、通常走行域では殆ど圧減衰が効いていないのがノーマルです。
その為路面入力に対して必要以上にスプリングが縮み、その反発で伸び上がろうとする事の繰り返しでバタつきます。
圧側の減衰をしっかりと効かせることで、必要以上にスプリングが縮まなくなり伸びの反発も減る。
結果として必要以上に上下動をするドタバタとした足が、しっとりと路面を捉える足に変わるという物です。
本物のカートリッヂはさらに細かく特性を作り込めますし、そもそも伸び側が全然違いますので、
性能的にはどう頑張ってもカートリッヂフォークになるわけではありませんが、
ノーマルのダンパーロッドから比べると、大幅な性能向上がローコストで出来る良い商品だと思います。

今回はKLX230に組み込みましたが、取り付けにあたって必要になった加工としては、

①ダンパーロッドのオリフィス拡大(ノーマルオリフィスをキャンセル)
②バルブ全長分、スプリングをカットして切り詰める(SPカラーを使用しない車両の為)
③ダンパーロッド内径と本体セット径の径差を埋めるカラーの制作

以上が必要となりました。

①については、元々が殆ど減衰が効いていない為無視しても良いという考えもあるかと思いますが、
 ジャンプの着地等の急激な入力時に、リリースバルブが圧力を開放して逃がしてくれる際に、
 その最大値がノーマルオリフィス径によって制約を受け、最後に急激に圧が上がる事を防ぐ意味で、
 ダンパーロッド内径の断面積とほぼ同一の断面積を確保するように穴径と数を選定しています。
 加工は、ボール盤で穴をあけたのち、旋盤にクランプしてペーパーをかけてバリを取っていますが、
 頑張ればハンドドリルと鉄やすり&手ペーパーでもなんとかなると思います。
②については、サンダーで必要巻き数分カットしたのち、バーナーで炙って末端部のコイルを密着させます。
 この作業はスプリングを焼きなます事になりますので、必要最小限の長さのみ火を入れています。
 本来は焼き入れをし直すのが良いのでしょうが、実際にはそれほど問題は出ないと考えています。
 最後にグラインダーに平面砥石を付けて座面を作ってあげればOKです。
③については、 私は卓上旋盤を所有している為、この程度のカラーであればサクッと作ることが出来ますが、
 普通はこの作業が最もネックになる部分かとおもいます。
 今回はアルミや真鍮ではなく、強化ガラス繊維を含む樹脂系素材(ギア等で使用できる強度)から作りました。
 バルブ本体には軽く圧入されて外れず、ダンパーロッドにはガタつかない程度のサイズにしてあります。
 こうする事でセッティング時の着脱が容易になりますし、圧入公差をシビアに削らなくて良いように樹脂を選択しました。

本商品を個人のDIYで取り付ける際は、三番のカラー制作が最もネックになると思いますが、
近所に金属加工屋さん等あれば、昨今は個人の依頼も意外と受けてもらえる事が多いので可能性はあるかと。

最後にメーカーへの希望として、セッティングはこれから煮詰めていくことになりますが、
圧側リリースバルブのスプリングにレート違いのオプションが無いのが気になります。
他車両に取り付けているレーステック製の商品は、三種類のレート違いのスプリングが付属していました。
急激な入力時に減衰力を逃がす際、逃がし始めの圧力値はプリロードで設定できますが、
その後の逃がし方(圧力カーブの立上り角度)はスプリングレートの変更でしか設定できないので、
勿論今後のセッティング次第ではありますが、オプションでレート違いがあると良いと思います。

※この商品は友人や知人におススメできますか?⇒ YES!オススメできます。

参考になった 3人/3人   このインプレは参考になりましたか? はい いいえ

コメント(全0件)