峠デビューした頃から大型に乗り替える迄、山のお供は常に2ストレプリカでした。
そのせいか、4ストマルチから育った友人達に比べるとコーナー進入時の回転合わせのアクセルとか、ロック対策の半クラが今ひとつ身に付いておらず、さりとて今更修行に没頭する気力も体力もありませんので、スリッパークラッチなる文明の利器の普及は誠に有り難いものがあります。
普及といえばGSX-R1000にも05モデル以降にはスリッパーが標準装備されていますがその関係からか、数メーカーあった01~04モデル対応のGSX-R1000用の後付けスリッパーについては、TSSやFERACCI等の製品についてはメーカーが生産をストップした状態で、最早、国内で確実に入手やアフターサービスが可能な製品はSTMのみといった現状のようです。
といった前振りはどうでも良いんですが、STMのスリッパークラッチが安く手に入ったので早速取り付けです。
事前に用意するものは、クラッチセンターロックナットを締め付けるSTMの専用工具、そこそこトルクのあるインパクトレンチかスズキのクラッチスリーブハブホルダーっていう純正SST、30mmのソケット、六角レンチ等々です。
オイルは抜かなくて良い方法もあるんですが、どうせエレメントを含め交換時期なので、この際抜いて作業する事にしました。
クラッチカバーを外すとクラッチとご対面です。
クラッチスプリング&ボルトを六角レンチで外していきます。
一箇所づつ一気に緩めるのではなく、対角線上に順番に、全部のボルトを均等に緩めていってください。
全部外すとプレッシャープレートと、クラッチディスクが外れます。
クラッチディスクはドリブン、フリクション共に流用いたしますので、順番や裏表を変えないように保管します。
プッシュロッドやワッシャ類も流用するので保管します。
STMのスリッパー機構のキモは、この6個のベアリングですなあ。
耐久性は確かにアレかもしれませんが、このシンプルさが気に入りました。
自分也に検証を進め05の純正スリッパー流用の目途も立っていたんですが、この分かりやすさに惚れて純正のセンターカム方式を却下してベアリング式のSTMを採用しました。
まあ、それだけSTMを安く入手できたという本音の理由もありますが。
センターロックナットは尋常でないトルクで締め付けされていますが、わざわざ人力で外すのにチャレンジして苦労するのもアホらしいですし、正味一分かそこいらの作業のために1万以上もするスズキの高いSSTを買うのもシャクですし、この場合はさっさと手持ちの機械に頼ります。
画像の様な、ホームセンターとかのカー用品コーナーで投売りされているような、タイヤ交換用の電動インパクトで十分です。
画像のブツは確か親父がスタッドレス交換用に買ってあった物だと思います、4~5千円くらいでチャチな造り。
電源供給はシガーライター電源のみですが、この際まあ良し。
こんなんでも気分良く一気にスカーンと外せます。
センターロックナットが外れて、クラッチのアウターバスケットだけになりました。
ここまでは簡単です。
この後は、STMのイマイチ不親切なマニュアルと格闘してください。
マニュアルよか、個人のSTMスリッパークラッチ取り付けサイトかなんかの方が参考になるかもです。
俺は勘で取り付けましたが、作業中かなりカッときました。
ストレスを感じるマニュアルです。
そのせいか、途中の作業写真を随分と撮り忘れていたようです・・・。
インナードラムを装着!
まだ精神的に余裕があります。
クラッチディスクを装着!
減りも少なくまだまだ十分な残量だったので、交換は無しでそのままいきます。
GSX-R1000の場合、ディスクプレートの爪をバスケットに引っ掛ける位置は画像を参考にしてください。
フリクションディスクの爪の切り欠き位置にはあまり意味が無いようです。
この作業から先辺りがイライラゾーンです。
茶でも飲んで一服してください。
装着終わってます。
途中の画像が無いので、いきなりです。
センターロックナットの締め付けにはSTMの専用工具と、作業を手伝ってくれる気の良い友人と、トルクレンチと、15kgの指定トルクをこなせる気合を準備してください。
この山場さえ越えればあとは簡単です。
正味、作業は順調に行けば2時間くらいで終了します。
あとは、クラッチの引き代が大幅に変わるので、スプロケカバーの近くのサービスホールからクラッチワイヤーの調整を行ってください。
装着後の感想
・クラッチの握りが軽くなる。
これは純正のクラッチのコイル式から、STMのダイヤフラム式スプリングに変更されたためと思われます。
・発進時のジャダーが小さくなる。
GSX-R1000の03モデル以降にはクラッチ内にジャダー対策のパーツが追加されてるようですが、その03モデルに比較してもジャダーは小さくなります。これは快適。
・パキンパキン
クラッチレバーに、パチンコ台のハンドルを空打ちした様な、ノック式ボールペンのノックを弾いた様な、パキンパキンといったキックバックが発進時や減速時に頻繁に感じられます。
気色悪いっていうより、楽しい感触です。
肝心のアンチホッピングについての効果ですが、公道で出来る範囲の相当無茶なシフトダウンについても無難に効果を発揮しています。
エンブレがキチンと効く範囲で、バックトルクをしっかり逃がしています。
今後はもう少し走り込んで、具合を確かめていく方向です。